W杯での反省 (普通です)

先日、実家に帰ったら母親から「W杯の総括をやってくれ」と催促されたのでした。全くやるつもりはなかったのですが、たまにはベタなのもいいかと思ったりもした。
あれからけっこう時が経ってしまって、もはやタイムリーな内容でもありませんが、僕には前に書いたポジ記事がなかなかに的中した実績がある。今なら多少説得力もあろう。
時が経って、より冷静に語れることもあるはずだから。




たぶん批判をたくさん書くと思いますが、別に誰かをディスりたいとか言うことよりも、今後サッカー日本代表がより明るい未来を築くために、今回得た教訓を忘れないよう書き残しておくと言う、むしろポジティブな文章だと思ってください。



まず振り返った時、一番の戦犯は誰だったかと言うと、田嶋幸三。これは間違いない。
そして、現場で最も足を引っ張ったのは誰だったかと言うと、西野朗。これも間違いない。
田嶋の罪はわかりやすいわな。代表に無用な混乱を招いたこと、そして西野朗という凡将を任命したこと。
西野の罪はたくさんあるが、一番は23人の選考の不備。二番目は手持ちの戦術がひとつしかなかったこと。三番目は試合中アドリブが利かないこと。主なところでここら辺かな。



田嶋幸三って書いてタシマと読むらしいな。岡田武史は普通にタジマと呼んでるけど。人の苗字の読みに文句をつけるのは無理があるけど、もうこの読みにくさの段階でイラッとさせられる。
だいたい顔が駒野友一似なだけで信頼が置けない。
みなさん駒野はPK外した男という認識しかないでしょうけど、それ以前に彼は試合中から最低だったからね。めっちゃ足引っ張ってたんだから。2010年南アフリカW杯で駒野は4試合出場してるけど、相手からは完全にボールの奪いどころとしてスカウティングされていて、日本のポゼッション時に駒野にボールが渡ると、相手選手たちが一斉にギアを入れてボールを奪いに来ていた。当然駒野にそのプレスをいなしたりかわしたりするだけの技術があるはずもなく、慌てふためいて前に大きく蹴り出すばかり。駒野にボールが渡ると自動的に相手ボールへと移って行くという、まさに日本にとって大きな穴となっていた。
2018年ロシア大会の昌子源を思い出してください。彼も同様にセネガル戦でボールの奪いどころとして相手から狙われてましたけど、意に介さず冷静かつ丁寧にビルドアップを重ねていましたよ。駒野とは全く違う。ボールを奪われないどころか滑らかにパス回しを続けて見せたし、本田さんの3大会連続ゴールとなった日本の2点目の起点となるミドルパスを岡崎へと通したのも昌子だ。舐めんなよと。
じゃあなんで岡田は駒野を本番で使ったのかというと、内田篤人では守備に不安があったからだとか。もうね、ふざけんなよと。篤人が駒野より守備が下手っていうのは本当か。んなわけあるか。何もかも、何もかも篤人が上回るわ。ふざけんなよマジで。思い出してまた腹が立ってきた。
篤人は昔から攻撃のセンスが光る選手で、最終ラインからの長短のパス出しは司令塔としての機能性があったし、さほど走力やスタミナに際立ったものがあるわけではないのだが、走り込む質とタイミングが素晴らしく、むしろ篤人が走っている時は大きなチャンスになるという、そういう勝負所の戦術眼もあった。高卒1年目から鹿島でレギュラーを張っている男。舐めてもらっては困る。
守備はと言うと背は低くないのだが線が細く、そのせいでどうしても戦えない印象を持たれがちだが、年数を重ねるにつれて粘り強さを身につけて行ったし、鹿島伝統の身体を投げ出すシュートブロックも厭わない戦士へと成長した。ポジショニングも改善されて行ったし、2010年の段階で穴はなかったと贔屓目に思ってる。
2018年ロシア大会の大迫勇也を思い出してください。初陣のコロンビア戦、終盤訪れた絶体絶命の危機、ハメスのシュートを身を呈して止めたのは大迫だよ。あれが鹿島伝統の身体を投げ出すシュートブロックです。
駒野が篤人に優ってるところなんて何ひとつないよ。強いて言えば左右どちらのサイドバックもこなせるとか?いや篤人だってやらせたらできるだろ左も。絶対駒野より上手くできるし。守備だって100パー篤人の方がいい。絶対。
だから単純に顔なんだと思う。
よくこのブログに書くんだけど、ベッカム坂本勇人内田篤人は顔のせいで過小評価されてる稀有な人たちなんだよね。3人とも優男だから貧弱と思われがちだけど、全く違う。むしろ闘争心旺盛なファイタータイプで、ものすごく激しくプレイするから。その上に機を見て華麗なプレイも披露したりもしてるから、まさに超人なんだ。
坂本よりも鳥谷の方が守備が上手いとか、篤人よりも駒野の方が守備が上手いとか、大嘘。柴崎岳よりも山口蛍の方が守備が上手いとか、それも全部嘘。

顔が地味だったら守備が上手いなんていう事実はない!!!

オレは別にトム・ブレイディは好きじゃないんだけど、彼も過小評価されてるよな。最近やっとまともに評価されるようになってきた気がするけど、それでもまだまだリスペクトされ切っていない。本来得るべきリスペクトは得ていないよ。彼も顔がいいからね未だにヘイトがある。どうしても職人顔のペイトン・マニングの方が高く評価されてる時代が長かったけど、実際どうなの。直接対決もほとんどブレイディが勝ってる気がするし、たぶんブレイディが上でしょ。まぁここら辺はレベルが高すぎて好みの問題なんだろうけど。フェデラーナダルどっちが上論争なみに答は出ませんわな。
ちなみに僕が好きなクォーターバックはアーロン・ロジャースですね。彼の渋さと賢さが大好きです。
ちょっとさすがに駒野トークが長引きすぎですけど、もうちょっと関連して続けますね。
結局イケメンはイケメンを知るって言うところなんだろう。
岡田武史みたいなキモメンには篤人の凄みとか本当の意味で理解できなかったんだろう。だから駒野みたいな見かけだけ堅実そうなブサメンを信頼しちゃうっていう。
能見篤史もどんでん監督時代には全く活かしてもらえてなかったのが真弓明信監督になってから一気に伸びたのは、やっぱりイケメンはイケメンを知るって言う部分もちょっとある気がする。まぁ実際の技術的なことはジェフ・ウィリアムスのおかげが大きいんだけど、そんな能見さんを信じたのは真弓だから。
由伸は小林誠司好きだからね。今ああなってるのは村田真一のせいだよ。むしろ由伸は2016年の初陣の時から誠司を贔屓目に使ってる気がする。やはり、イケメンはイケメンを知る。
だからね、極端な話、日本代表にはイケメンだけ集めておけばいいのよ。
スポーツってメンタルじゃん結局。メンタルにはいろいろな形があるけれど、余裕があったら大きいじゃん。イケメンってさ、余裕があるのよ。だって顔がいいんだから、異性とか世間体とか大きく気にする必要がない。気にしてないことはないんだろうけど、少なくともフツメンやブサメンほど気にする必要はないでしょ。もうその段階で精神的にアドバンテージがついてるじゃんか。余裕があるから、その分を他のことに意識を回せる。
サッカー日本代表は2002年あたりかな「顔で選んでると言ってもいいぐらいイケメンが多い」とか一時期言われたりもしてたけど、むしろ逆で、顔がいいから代表にまで上り詰められると言うか、己を磨き上げられると言うか。
ブサイクに人権はないとか言わないけど、少なくともサッカー日本代表には絡まないでくださいって言うのが本音ですね。はい。
いやぁ駒野への怒りだけでこの長文。なんやこれ。
最後に忘れずに書いておくけど、2010年だけじゃなくて、駒野は2006年のW杯も酷かったし、2007年のアジアカップも酷かったからね。前者は攻守に中途半端な出来で不安定だった上に、ケイヒルの同点弾に繋がるスローインを与えたのが駒野の安直で軽率なクリアミスだった。余裕がない。アロイージのダメ押しの3点目の時の対応もクソだったし、ホントあの時から許されたもんじゃない。2007年のアジアカップ準決勝はオシム監督にわざわざ名指しで戦犯に挙げられてましたよ。たしか遠藤ヤットと駒野が悪かったって言ってた。
でも駒野に感謝した瞬間も一応あるよ。2008年のJ1の33節。大詰めで鹿島vs磐田の伝統の一戦が組まれていて、鹿島は優勝のために勝利を、磐田は残留のために勝ち点1以上を目指していて、試合はスコアレスのままアディショナルタイムに突入。目安の4分まであと数秒のところ、鹿島の終盤のパワープレーからボールがコーナー付近にこぼれてそれをキープしたマルキーニョスの誘いにまんま乗ってくれたのが駒野。実に軽率なファールでフリーキックとなり、もう間違いなくラストワンプレーという状況で増田誓志のクロスに岩政大樹が執念のヘディング。Jリーグ史に残る劇的な勝ち越しゴール。勝ち点3を手に入れた鹿島はこのシーズンも優勝することができたんだけど、これもけっこう駒野のおかげです。これだけはサンキュー。あんなアホなファールしてくれてありがとう。



いい加減駒野ネタはこれくらいにして、引き続き田嶋と西野の責任を問います。
ハリルホジッチ解任は個人的に残念だったし、時期もアレだったのは問題外だけど、それよりも僕がここで取り上げたいのが、なんで西野だったんだっていうことだ。西野朗である必要はあったのか。
おそらく推察される任命に至った理由は、西野さんは代表の技術委員長として代表チームを見てきたので現状を把握しているということ、あと良き兄貴分として代表メンバーと"コミュニケーション"を取れていること。ここらへんか。
しかし今回、現状を把握しててコミュニケーション取れているメリットよりも、監督して現場から離れていたブランクによる勝負勘のなさと時代遅れの戦術、さらには采配の引き出しのなさと言ったデメリットの方が目立ちました。
しかも現状把握とか言って山口蛍や宇佐美貴史といった選手たちの実力を見誤っている。コミュニケーションとか言ったって、そりゃハリルと比べたら誰だってコミュニケーション取れるわな。
結局、西野朗である必要はなかった。むしろ日本人ならもっと別に選べたんじゃないか。
例えば長谷川健太とか名波浩とか、絶対にここら辺の方が監督としてレベルが上。あるいは城福浩とか石井正忠とかでもいい。
どうせ大した期間もないんだから、Jリーグの監督に兼任してもらう方がよかった。Jリーグの監督だったら日本代表の現状もよく知ってるだろうし、オレならこうするみたいな理論は絶対持ってるに決まってる。しかも勝負勘とか戦術もそれなりに最新のアップデートがなされているはず。
アホだった。まさかこんなにチャンスがあるなら、もっとちゃんと監督を選んでおくべきだった。悔やまれる。



続きまして、もうちょっと西野朗の責任を問うて行きましょう。
決勝トーナメント進出でベスト16という望外の結果となったが、これは全部選手たちのおかげです。全部ね。100パーセント。西野監督のおかげなど何ひとつありません。
あの組織力ある守備は完全に選手たちだけで編み出したものです。西野監督は一切関与してません。スタメン組がクラブチームで培った戦術的な守備を代表に持ち込んでくれただけです。
あのキレのあるカウンター攻撃も選手たちの力によるものです。西野監督の力は一切及んでいません。
むしろ西野監督のせいで勝ち点を失うことが3度ありました。
1) セネガル戦の終盤の宇佐美貴史投入。守備で穴になるばかりか、攻撃でもテンポが遅く大チャンスを潰したりしていて、完全に失敗。ここで引き分けに終わった日本は続くポーランド戦も気が抜けない状況になった。
2) ポーランド戦のターンオーバー失敗。山口蛍をはじめ6人も先発を入れ替えた日本代表は懸念されていた通り低調なパフォーマンスに終始し、この試合を落とす。謎ルールで辛くも突破を決めたが、出ずっぱりの柴崎岳は大きく消耗することとなり、不安を残した。
3) ベルギー戦での無策っぷり。狙い通りにリードを奪う展開となったが、フォーメーションをいじって戦術を変えてくるベルギーベンチに対し、日本ベンチからの指示は一切なし。ピッチ上の選手たちが自ら気付いてアドリブ対応したことでしのいでいたが、そこからベルギーは選手交代を絡めることでさらに攻勢を強めて行く。西野監督は結局追いつかれるまで何ひとつアクションを起こすことなく過ごし、相手に一方的に攻められるのを指を咥えて見つめるばかり。やったことと言えばフェライニに同点ゴールを決められた瞬間に天を仰ぐという愚かなリアクションぐらい。あの時点でまだ同点だったのに。あの段階で誰よりも先に監督が絶望して匙を投げるってどうかしてるだろ。交代も本田圭佑投入というテンプレと、負担が大きすぎて消耗著しかった柴崎岳を引っ込めるっていうヒネリのない手ばかり。しかも岳に変わって出てきたのがポーランド戦で最低最悪のパフォーマンスを披露したばかりの山口蛍だから終わっている。山口自身もポーランド戦後は多少反省してたみたいで「この先は今日出なかった人たちが頑張るから」的なコメントを残していて、自分のレベルの低さがこの舞台で場違いすぎることを自覚していたようだけど、そんな闘志の火を消していた状態の山口を使う西野監督。西野は当然アホだし、山口もクソだった。最後のベルギーのカウンターに対し「あれはしょうがない」と山口を擁護する意見もあるけど、何ひとつ貢献できなかったという事実は消えんよ。なんであそこに1%も必死さを出せなかったのか。


まぁ山口蛍は許されたもんじゃないけど、元はと言えばそんな使えないヤツを選んだのは西野だろ。こんな大舞台で使えないような選手を23人に入れたのは西野だろうが。なんちゅう愚を犯しとんねん。
山口、宇佐美貴史遠藤航大島僚太とか何か役立つことありましたか?全っ然糞の役にも立たなかったんですけど。
まず宇佐美ね。もうコイツが世界で役に立たないことなんて西野以外みんな知ってたよ。コイツは判断が遅い。足が遅くて守備もサボるからこのチームでの使い勝手も悪かったし。こういう万能風アタッカーよりも特化型のアタッカーを呼ぶべきだった。一番の適材はハンブルガーの伊藤達哉だった。俊足でドリブラーというタイプはレアで面白かっただろう。ブンデス1部で揉まれてる分、宇佐美よりも戦術的ディシプリンは鍛えられてるだろうし、足が速い分多少下手でもプレスはかかっただろうから。まぁいきなり未知な選手を呼ぶくらいなら、それこそ単純に中島翔哉とか、久保裕也とか、あるいは堂安律を呼ぶべきだった。中島はシュート力があって短時間でも可能性を出せる存在だったし、久保は戦術的ディシプリンがある上にフォワードの控えとしても選択肢を与えられるはずだった。堂安もスピードとフィジカルに優れてて推進力が出せそうだったから。
まぁ大島はわからんでもない。彼は結構上手いからね。ロマンがある。でも宇佐美と一緒だ。代表で結果出したことあるんか。結構使われてたやん。それで何か結果出したことあんの?そんな何回もチャンス与えるほどの存在ではないよ流石に。もう十分にチャンスは与えた。
山口と遠藤は... もう喋るのも嫌なぐらい腹が立つ。万能型とか言ってじゃあ何ができるの?なんもできんやん。万能万能ってお前それレオナルドダヴィンチの前でも同じこと言えんのかって。長所がないところが長所ですって言ってるようなもんやん。どこの人事課がそんなヤツを採用しますか。
日本サッカーの歴史において、いろんな万能選手がいたけど、みんな等しく海外では潰れていったよ。通用しなかった。通用したのは特化型の選手だけ。選手の能力をレーダーチャートにして、ちっちゃいちっちゃい円を描くよりも、やたらトゲトゲしてるやつのほうが武器がわかりやすくて監督も割り切って使えるし、使われる選手側も覚悟を決めてその数少ない武器を全面に戦うだろ。

ショボいジェネラリストよりも、とんがったスペシャリスト!!!



今回、スタメンで唯一の国内組となった昌子源の活躍について最後に考察しよう。守備力とビルドアップの面から言って、今回の吉田・昌子ペアは、往年の中澤・闘莉王ペアや井原・秋田ペアを上回る過去最強のセンターバックコンビだったと思ってる。本当に良くやった。麻也はやっぱり素晴らしかったし、源も本当に最高だった。
だからと言ってJリーグも捨てたもんじゃないと結論づけるのも早計だ。
やっぱり海外に行かなくてはならない。今回のスタメン組と控えの差は歴然としていた。明らかに何もかも違っていた。
国内組でありながら源が戦えたのは、カバーリング寄りのプレーだったので相手と本気でカチ合う展開は少なかったことと、足元の技術にそれなりに自信があったからだと思うんだよね。
もちろん日頃から鹿島でレベルの高い揉まれ方をしているのもあるんだろうし、数年前のクラブW杯とかもいい経験になってるかもしれないが。
だからセンターバックで世界レベルで戦えるようになるには、Jでもなんとかなるかもしれないと思った。カバーリングとビルドアップさえなんとかすれば。
同じく国内組のセンターバック槙野がポーランド戦で不安定だったのを見れば、最低限カバーリングと足下の技術は必要だなとわかる。
次のW杯でもスタメン全員海外組が理想で、さらにできるだけベンチにも海外組を置きたいんだけど、もし揃えきれないとしても、センターバックだけはなんとかなるかもしれないなと今回のW杯で思った。


最後にポジ要素をひとつ。
確かに平均年齢高めの構成だった。長谷部や本田が代表から退くことで、ひとつ大きな時代が終わりを告げたのは間違いない。
ただサッカーは永遠に続いて行くし、W杯も永遠に続いて行く。
今回スタメンで出ていたメンバーは次の大会では4つ歳を重ね、ピークを越えてしまうだろう。
だけどその人たちがベンチに入ることで選手層は確実にアップするはずだ。
スタメンは海外で挑戦を続ける中堅と若手、控えは海外経験豊富なベテランたち。
そういうサイクルで続けていけば、より大きなチーム力となって、より大きな結果を望めるようになるはず。
未来へ繋げ。希望の灯火をこのままに。