レビュー『令和に蘇る!スポーツマンNo.1決定戦レジェンド』

さっきいろいろ見てたらケインと池谷直樹のインスタライブを発見して草。


先日ついに放送されました表題の番組。
いやぁやっぱりいいですね筋肉番付。ホント最高の番組ですよ。
昔は正月に欠かさず見ていましたので、ネタバレも何も全部結末を知っているんですけど、それでもこう手に汗握る感じのヒリヒリした緊張感の中、各々が自らの競技を代表してリングに上がるその矜持と、極限に鍛え上げた肉体でもって戦う異種格闘技戦。いいものはいい何度見てもいい。
僕も録画してあったものを見ましたので、雑感を。

  • 古舘はこれが天職なんだから、これだけやってればいいんだよ
  • ナレーションがマダオなんですよね、途端にバラエティっぽくなる... 昔のシリアス口調のおじさんにして欲しかった
  • 大畑大介は衝撃的でしたよね。甘いマスクに騙されそうになるけど、加速力と最高速度だけじゃなくて、パワーも十二分にあったし、跳躍力も水準以上のものがあって、この番組にジャストフィットする逸材でした。あと忘れちゃいけないのがThirty。1から30までの数字を言っていくあの記憶系種目でも優れたところを見せていて、毎回毎回嫌らしいほどに無双してました。古田敦也を軽く凌駕するレベルの強さ。小倉隆史との熱戦は鮮烈だったけど、残念ながら放送されず。
  • ビーチフラッグス。単純ながら楽しい定番オープニング種目。筋肉番付におけるタン塩みたいなもんです
  • ここで室伏広治。当時の視聴者全員ショックを受けましたよね良い意味で。普通に考えて室伏はパワー系アスリートなわけで、まぁビーチフラッグスはいつものケインとか大畑あたりが掴むんでしょと思いきや。もはや接戦ですらない。笛への反応の良さは陸上選手並みだし、寝た体勢から起き上がってダッシュに入るまでのタイムが尋常じゃない。あんなに差が生まれるものなのかと不思議になるぐらい最初の段階で勝負を決めている。その上であの加速力。トップスピードに入るのが早いのかダッシュパートでも差が開くとか、番組制作者も完全に想定外だったでしょう。どこまでも超人。何もかも優れている。最後の飛び込みもスムースで問題ないとくれば、もう誰も勝負にならないじゃないか。しかもえげつない室伏は決勝に至るまでの道すがら強敵潰しを地味に敢行していて、厄介となるキャラの近くにある旗をきっちり奪っていくから、徹底されてる。ケインを潰し、大畑を潰し、決勝の相手に比較的与し易い岩村明憲をチョイスするという余裕っぷり。マッチメイクすら室伏の手にあるっていう。ここまで支配的なのか... 彼の全知全能っぷりを象徴する、凄まじいパフォーマンスでした。
  • 岩村は番組全盛期っていう時代が悪かったのもあって目立った成績を残せなかったが、基本的にスワローズの選手たちはこの番組との相性は良かった。この番組の長老&ご意見番として味を出していた古田以外にも、初代チャンピオンにしてショットガンタッチの旧世界記録保持者だった飯田哲也、その飯田の記録を塗り替える世界記録を叩き出したりパワーフォースでも優勝したりと万能性を見せつけた青木宣親、ここら辺はマスト。確か飯原誉士も出てたはず、しかも割と好成績で。現役選手なら塩見泰隆が面白そう。それか単純に哲人も見てみたい。あと村上の宗とか奥川くんとか。普通に彼らがハッスルするところ見たいミーハーです。
  • モンスターボックスは奥が深いんだよね。加速と跳躍はもちろん、ロイター板の踏切技術、正しい放物線角度、身体を前方に運ぶ腕の力、フィニッシュの背中の反り。そして箱を乗り越え困難を乗り越えるという逞しく揺るぎない精神力。やはり体操種目ということで芸術性がある。全てが揃って初めてクリアできるっていう、美しくも厳しい種目。
  • 池谷直樹とかモーガン・ハムとか水鳥寿思を見て思ったのが、やっぱり体操選手の迷いのない完璧な助走って最高に美しい。あれは本当にかっこいい。勇ましくて震える。
  • っていうかちゃんと番組後半の方で水鳥の23段をやってて感動した。よくぞ放送してくれた。他の達成者はみんな最後背中がギリギリになって不細工な成功ばっかりだったんだけど、水鳥の23段は完璧だったんだよね。全てがぴったりとハマって、完璧なフィニッシュ。と思ったらちょっと身体が左に傾いてるけど判定員が白旗だからセーフ。やっぱりオリンピック金メダリストの跳び箱なんだから、完璧になるのも納得よ。
  • アテネの日本男子体操団体チームは伝説。レジェンド冨田洋之あん馬鹿島丈博パチスロ天才キャプテン米田功が軸だから目立つのは当然として、あんまり役に立った気がしなかったけどベテランの塚原直也、番組でのオカマ口調が強烈だった中野大輔あたりもそれなりにインパクトがあった中、正直水鳥が一番記憶にないというか目立たない存在だったのが正直なところ。でもその水鳥がこれだけのパフォーマンスを見せたのだから、きっと冨田とか内村航平とか加藤凌平あたりが挑戦すればこれまたとんでもないところまで伸びていける可能性もある気がした。
  • なかなかスポットライトが当たらなくて歯痒い体操勢ですけど、一回VS嵐に冨田が出てたのを見たよ。クリフクライムだったっけか、あの壁を登るやつ。別に味方から足場をもらわずともひょいひょいと登り切ってしまって最高でしたが、番組の趣旨的に不味すぎたのと、あと顔が普通にジャニーズの面々を喰いかねないイケメンなのもあってか、どうやら冨田はVS嵐を出禁になったっぽい。室伏と一緒や。
  • パワーフォースはすごかったよね。モロに一対一だから熱いし緊張感が半端ない。
  • まさかの清原vs河口がキタァーーーーーーーーー〜〜ー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
  • 名場面no.1投票とかあったら間違いなくトップ3、あるいはナンバーワンになるんじゃないかっていう名勝負がコレ。中盤の鍔迫り合いが最高すぎて。持久戦になれば河口かなと思ったけど、最後は清原のパワーと意地が上回る大熱戦。男と男のぶつかり合い。もうなんて形容すればいいのかわからないほどに、最高の名勝負。もうね、ちょっと泣ける。少なくとも目頭熱くなってる。すごすぎるよ。
  • 2001年の清原は心身ともに好調でシーズン成績も良かったんだよね確か。打点王が獲れそうだったけどロベルト・ペタジーニが立ちはだかるという。誰がなんと言おうと最強助っ人、少なくとも僕が見てきた中では。見たことないけどまぁランディ・バースが一番かな流石に。その次だろペタジーニ。カブレラとかタフィとかロバート・ローズとか目じゃない。まぁタイロン・ウッズの威圧感は確かに脅威だったけど、ペタジーニの方がクラッチの安定感があったと思う。選球眼も粘りもあったし、広角に強く打てる。追い込まれてから粘って最後はレフトスタンドとか恐ろしいことやってたよペタジーニは。
  • 妄想でいつも考えてたんだけど、パワーフォースの真のナンバーワン決定戦をやって欲しかったね。清原vs吉田秀彦vs室伏vs朝青龍みたいなトーナメントを見たかった。残念ながらお相撲さんはパワーフォースに出たことがないんだけど、力士と呼ばれる人たちがどれだけのポテンシャルを秘めているのか見てみたかったよね。苦しい戦いになるだろうけど、なんとなく清原を応援しちゃうんだろうな。清原ならやってくれるんじゃないか的な、そういう期待に応えてくれる華。生まれた星が違うんだから。
  • 澤部は有能。若手俳優とか若手女優、あるいは大御所の役者とかタレントとか、あそこら辺とスムースに巧みに絡んでいけるのが澤部の際立つ特徴
  • 2002年のテイルインポッシブルは三浦貴だったんだな。翌年に総合優勝できるなんて思ってなくてね、いやぁあれは嬉しかったね。
  • ショットガンタッチ。ポイントの比率的に重くて、だいたいこの種目が強ければ逆転優勝できるぐらいの感じはある。
  • そして名場面no.1投票でいい順位に入ってきそうな、ケインのタッチミスからの失敗。ボールが落ちてこない、あの瞬間。自らの失敗を悟り、力なく倒れこむ姿が悲劇的すぎて、本当に美しい... 当時は見ていて本当に辛かったんよ。室伏がすごいのはもう十分にわかった。でもせめてこの番組だけは、この戦いのナンバーワンだけはケインのものであってくれと、僕だけじゃなくて全視聴者が思ってたはずなんだ。いつもケインはこの番組に特別な情熱を注いてくれていて、池谷直樹とか大畑大介とかのライバルとの激闘も乗り越えて、最後は再びケインに王冠をとみんな願っていた。しかしまさかこんな結末があるなんて...
  • 最後におまけ映像的な感じでの室伏広治のガロンスロー世界記録の映像も流れました。秋山幸二が持っていた世界記録を優に上回っていく。何をやらせてもナンバーワンとか、もうそりゃ出禁にもなりますよ。DHC山田、DHC室伏になってまう。
  • 秋山は全盛期を過ぎたタイミングで番組が始まったから、もし全盛期で出演できてたら、これまたとんでもない記録が出てたと思う。基本的にこの番組は野球選手に向いてる競技が多いんだけど、野球選手の中でも特別な肉体を持っていた秋山幸二なら室伏とも多少はやりあえたんじゃないか。
  • 松井稼頭央とか佐々木主浩とかもとんでもない肉体を誇ってましたが、まぁやっぱり秋山でしょう一番は。
  • 大谷翔平もいつか出てほしいけど、どうですかね