2020年の良かった音楽 pt.2

続いてパート2。
"Hand Me Downs" Mac Miller
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Mac Millerの最後のアルバムから一曲。
何ですかねこの慈しみ溢れる温かさは。カントリー風味の長閑でほっこりするトラックに、丁寧で誠実な歌声が乗って、なんて素敵なんだろう。
涙。




"Falling For You" Jaden featuring Justin Bieber
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今年のナンバーワンはこの曲にあげようと思います。
優しくてスイートなトラックに、ふわふわしたJadenの歌声がハマる。
Bメロが素敵すぎて最高。
ジャスティンビーバーが歌い出すとまた趣が変わってビッグレコード感でいっぱいになるけど、それはそれでよし。
ちょっとネオンがキラキラしそうな感じがクリスマスぽくてそれも素敵。




"Cabin Fever" Jaden
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果敢で心地よいスムースダンサー。
モロにPeter Bjorn & Johnの"Let's Call It Off"由来のバイブスだが、いいものはいい。
多分JadenはDrakeから受け継いでるはずで、孫カバーみたいなもんだろうな。




"Full Circle" Nas featuring AZ, Foxy Brown & Cormega
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今の僕は最新のヒップホップを確認する手段が2つしかないんですよ。
NBA2kというゲームと、NBA中継。ここ数年はこの2つで流れる曲から最新を確認するようにしてます。
流れてる曲で知らない曲があったらやばいんですけど、実際は今の所大丈夫です。知らない曲はないです。
このNasの曲はNBA中継を見てる時に流れてて、おお知ってるわこの曲ってなったんだけど、あんまりバスケに合わなくないですかね。
しかも確かレイカーズの試合だったからWestern Conferenceでしょ。ウェッサイならSnoop流せよSnoop。
まぁ最後にDreがごちゃごちゃ喋るからウェッサイ成分もあってセーフ?
トラックはHit-Boy作で、00年代後半のHavocみたいな摩天楼感があり、ニューヨークっぽい。
Havoc元気かな。Rest in peace, Prodigy




"Guard Your Heart" Big Sean featuring Anderson .Paak, Earlly Mac & Wale
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冒頭のドリーミーな鍵盤の音色とAnderson .Paakの熱唱に導かれて、ああこれは間違いなくクラシックだなと確信する。
その美しすぎる導きから、本編のイントロとEarlly Macの煽りが連なっていく。まぁここは及第点。
トラック自体はNo I.D.みたいなバランスだと思った。ポップだけど甘すぎない、華やかだけどベタではない、かつてのニュースクールヒップホップらしい自由とワクワクに溢れている。悪くない。これもHit-Boyか。頑張ってんね。
Earlly Macは結構好き。ClipseにとってのAb-Livaみたいな、ソロデビューはできなさそうだけど実力があってゲストに出てくると嬉しいタイプのラッパー。"Do It Again"は名曲。
ここまではボチボチなんだけど、Big SeanとWaleがやや苦戦気味。ちょっと煮え切らないかな。
でも序盤は本当に素晴らしい。序盤の素晴らしさをメインに楽しもう。




最後におまけにもうひとつ。
僕の大好きなシンガーカップ橘慶太松浦亜弥に第3子誕生という本当に本当に素晴らしいニュースがあったので、ぜひぜひ。
"ドッキドキ!LOVEメール" 松浦亜弥 (2001)
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2001年リリースですか。20年前の曲ですけど、未だ色褪せません。
せっかくなので昔話をさせてください。
今から20年前、僕は中学生だったはず。音楽とラジオが大好きな、普通の中学生だった。
毎日音楽を聴いて、毎日ラジオを聴いて。
モーニング娘。全盛期の中、平家みちよ妹分オーディションなるもので合格するのが、松浦亜弥
でも、そんなこと当時の僕は知らない。ASAYANは見てなかった。自室にテレビなかったし。
僕がラジオで知ったのは、つんく♂プロデュースでデビューするのが松浦亜弥という名前の人であること、デビューシングルが"ドッキドキ!LOVEメール"であること、そしてそして、これが最高の名曲であること。
ウキウキに跳ねるビート、高揚感がたまらないメロディ、ポップに弾けるボーカル。今の今までずっとずっと瑞々しい。
心底夢中になった。めちゃめちゃ大好きな曲です。
顔も知らない、名前ぐらいしか知らないアーティストの曲が好きになる。今じゃあ考えられないよね。
友人たちに僕は早々に言った。「松浦亜弥いいよね」って。
その友人たちはASAYANを見てたはずで、「どこがやねん」みたいなことを言われた。
まぁ、確かにデビューしたあたりの彼女はまだまだ芋っぽさの抜けない、姫路ガールだった。
いや、繰り返しになるけど、僕は彼女の見た目など知らない。
ただまぁありがたいことにその後がんばった彼女はブレイクを果たし、お茶の間の人気者となった。
垢抜けた彼女は心底かわいくて、皆が夢中になった。
わたくしも先見の明があったと、友人たちも認めてくれた。
でも、そうじゃない。さっきから全然話が噛み合っていない。
僕は松浦亜弥の顔から入ったわけじゃないんだ。
もちろん可愛いよ。可愛いなと思った。ファンですと宣言した手前、これでブスならやべぇなみたいなことを思ってて、そしたら実物は普通に可愛くて、なんかホッとしたのは覚えてる。
でも、そうじゃない。
僕はシンガー松浦亜弥が好き。松浦亜弥の曲が好きなんだと。
当時はアイドルなんてものはほとんどいなくて、世間からも尋常じゃない偏見を受けていた。
NHKFMで今年の注目シンガー特集みたいなのをやってて、その流れの中で中盤にライターの人が松浦亜弥の名前を恥ずかしそうに出して、パーソナリティが馬鹿にしたような嘲笑を浮かべたシーンを、僕はよく覚えている。
生まれるのが早かったのか。それとも逆に遅すぎたのか。
ファーストアルバムが発売されるという記念でオールナイトニッポンをやったんだよね。それでアルバム曲をいろいろ流したんだけど、僕は衝撃を受けた。ことごとく名曲。ふざけてない。アイドルという言い訳に逃げてない。ただひたすらまっすぐにJ-Pop。気合の入ったプロダクション。間違いようのない完璧な歌唱。
翌日、若干恥ずかしい思いもありながら、TSUTAYAに買いに行きました。
恥ずかしがるなよ、あの時のオレ。むしろアナザークラシックに辿り着けた自分を誇れ。
そのファーストアルバムは『First Kiss』。よろしければそちらもチェック。

このテレビ披露バージョンもいいですよね。生歌の安定感もさることながら、多少こねりがちな歌唱が削ぎ落とされ、少しラフだけどより爽やかに伸びやかに繰り出されるボーカルはライブならではの素晴らしさがある。あらためていい声、いい曲。いい歌手だ。
2021年。天才と天才の子供が3人もいるんだ。ありがたい。日本もまだまだ捨てたもんじゃない。楽しみでしょうがない。
未来は明るいよ。
人生って素晴らしい。