Kendrick Lamarの新譜について

先週末ですかね、Kendrick Lamarの新作『Mr. Morale & The Big Steppers』が発売。
前作『Damn』から5年ぶり。ブラックパンサーのサントラからは4年ぶりですか。
いや若手のくせになんだよこのリリースペース。なめとんのか。


もう書いちゃうけど、新作全然ダメでした僕は。全く好かん。
今から文章書いて行きますけど、ネチネチ批判ばっかりすると思います。
現代を生きる我々はいつの間にか、多様性を受け入れるっていう謎の重い十字架を背負わされていて。
まぁ受け入れるよ別に。
受け入れた上でぶっ放したるから。キャッチアンドリリース
批判します。
ヒップホップゴールデンエイジの洗礼から未だに抜け出せない老害おじさんのウンコブログ。
よろしければどうぞ。




単純に、音楽としてつまらないと思うんだよね。
きっとKendrickを評価する人って、その歌詞がすごいとか、メッセージがすごいとか言うんだろうけど。
その前に音楽じゃん。ヒップホップって音楽よ。詩集でもないし、エッセイでもない。
だったらまずは音楽としての体を最低限持って欲しいと思うんだけど、正直その点においては凡庸極まりないね。
お経のような退屈なトラック、一定のリズムで芸のないラップ。
いくらいいこと言ってたとしても、音楽としての聞かせ方に工夫がない。
これは前作『Damn』の時もそうだったし、もっと言うとその前からずっと、昔から彼に顕著な欠点でした。
throughthewire.hatenablog.com
繰り返し聴くのに堪えん。音楽的に全く豊かでない。
メッセージとしてすごいこと言ってるのかもしれんけど、メッセージなんて一回聞けば終わりよ。
いい音楽って、何回も繰り返し聴きたくなるはずじゃん。
正直言って、二度と『Mr. Morale & The Big Steppers』は聴かないと思う。音楽としてつまらないから。


トラックも貧相だし、ラップも貧相。
なんか本人に狙いがあって、歌詞が伝わりやすいように、歌詞メインで聴いてもらえるように、とかあるのかもしれんけど。
いやぁそれだったらもうちょっとやりようはあるでしょ。
強く胸を打つメッセージならどんなトラックでも負けることなく伝わるだろう。トラックに隠れちゃって伝わらないメッサージだったら最初から言うな、そんなしょぼいメッセージ。
もしそんなんじゃなくて、ただ単にこういうトラック、こういうフロウが趣味ですと本人が言うならば。
そしたらセンスないわ。センスないねKendrickってなりますね。


いやいつも思うんだけど。
これを絶賛する人って、このアルバムをずっと聴いて行くわけ?
今後の人生に必携のアルバムになったりするの?
無人島に持って行く?コレ。
ずっとお経みたいな曲を聴かされるんだよ?偉そうな語り口で意識高いことをずっとお経スタイルで聞かされて。


ヒップホップって自由だし、なんでもいいんだけど。
そうは言うったってジャンルは音楽で、音楽に分類される以上、音楽らしさは必要だと思うのよ。
そこさえも飛び越えるのがヒップホップとか言うのかもしれんけど、そうなったら無秩序すぎませんか。
最低限でしょ。最低限のラインさえも守らないのは幼稚だね。


こういうトラックが時代なんですってことなんだろうか。
まぁ確かにいっときからミニマム路線が増えまくっていて。
そりゃミニマムとか言うとそれっぽく聞こえて受けがいいのかもしれんけど、全然好かんのよね。
と言うかミニマムならミニマムなりに聴かせ方があるだろう。
とりあえずパッと思いつくのはKanye Westの"Mercy"とか。古いね。YouTubeで9年前って出てて震えた。
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さらに古いところだとSnoop Doggの"Drop It Like It's Hot"ですかね。12年前。
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僕のイメージだとここら辺から業界のミニマム信仰が始まった気がするけど。
いや全然違うよコイツらは。聴かせ方があるもん。曲として成立してるから。
ただただ引き算してトラック作ってるだけじゃない。技術と技巧があって仕上げてる。
それに比べてお前の曲はなんだKendrick。なんとかならんのか。
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Kendrickのセカンドアルバム『To Pimp A Butterfly』は傑作だったよ。あれは凄かった。
豊かなんだよね。ゴージャスだし鮮やかで華やかで。
あれができるんだから、できるんだよ本当は。
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こんな感じが良くないっすか。こういうのばっかでいいじゃん。