Frank Oceanの『blond』

不快ではない。まろやかで心地良い。輪郭ははっきりとしていない。前作はもっと粒が大きかったと思うんだけど、今回のこじんまりとした作風は賛否出そう。こじんまりしてるからこそアルバムとして纏まってるっていうパターンは存在しえるヤツですけど、なんか意識低い気がして残念だな。
アコギ主体のプロダクションも意外だったし、アルバムタイトルも軽い印象を受けた。
でも、なんか気になる。今すぐこの曲もっかい聴きたい的なモノはあんまりないけれど、しばらくコイツと睨めっこしていく気がする。
どうなんでしょ。
捉えようがないけど、手や頭で捉えられるほどに大きくないのかもしれない。
天高く見えないようで、ただ空が曇っているだけなのかもしれない。
それでも、ひたすら気になる。興味がある。その気にさせる。
装いはいろいろと意味深なんだけど、内に秘めた魂は依然として強烈で、安心した。
4年も空くと心も揺らぐけど、変わらず君は素晴らしい。
アーティストとして。アートとして。