ジャケはよろしいと思う

みんな大好きNe-Yoさんの2nd『Because Of You』が発売されまして、早速それについて述べます。
前作から1年というハイペース、たしかレーベルメイトのRihannaもこんな感じのリリースペースでしたし、同じくレーベルメイトのNasも2007年中にまた出す言うてるし、もうこれはDef JamマナーというよりDef Jam社長マナー、ということなんでしょう。で、中身は?
どうなんだろう。1stのイメージで接すると拍子抜けかもな。彼の最大の特長として、現代R&Bでは極めて珍しく「メロディー重視の曲作り」というのが挙げられるんですが、今回はどうかな。すぐ歌いたくなるキャッチーなメロは前作よりは減った感が(もちろんそれでも他のR&Bアルバムよりは遥かにメロディアスですが)。
トピックとしては、ファルセットが増えたことでPrinceっぽさが出てきたことですかね。UsherPharrellあたりのPrinceトリビュートに近いかな。確実に表現力を高めましたね。
楽曲全体から余裕が感じられます。もう地位は築きましたから、どんどん挑戦できるんですね。"Addicted"という曲がありまして、これがなかなかにキワモノな曲で、僕はぼんやりとEminemのやり方に近いかもなんて思ったんですが、creativityは感じられます。
やっぱりproducerのセレクトが僕の好みと少しズレたのかな。御馴染みのStargateやRon Feemstar,あとはOmarionの"Entourage"で有名なEric Hudsonぐらいかな。他はフツーのプロダクションでした。個人的にはBoolaとErvin Popeの二人にも参加して欲しかった...
総合的には、オムニバス小説集っぽかった前作よりはまとまりのあるパーソナルなアルバムで完成度上がりましたが、粒は減ったと僕は思います。まあ、こんな感じのfirst impression。
おそらく巷では変わらず「ニーヨいいよ!」となるんでしょう。作品の質はいくらか下がっているにも関わらず賞賛されるその様子は、the GameやYoung Jeezyの時と一緒ですね。なぜこのような現象が起きるんでしょうか。
それは単純です。歌い手の声がいいから。声がよければなんだっていいんですよ。
前作を聴いたときにはあまり感じなかったけど、Shafferはいい声してますね。なぜか今回それが一番印象に残ったのでした。