まさに勝ち犬

なんといってもDMXが復活のアルバム『Year of the dog again』をリリース!昨日タワレコに10時くらいに着いたものの、まだ店頭に並べられてなくオイ今日発売日ちゃうんかい!とキレながら他のCDをテキトーに視聴したりして(Dogg PoundとかDonell JonesとかLeToyaとか。ヘッドホンで聴くとまた違うね)いたずらに時間を潰してましたら、店員がDMXのポスターとかを設置したりしてDMXコーナーを作り始めてました。で、ちょっとしてようやくアルバムが並べられました。せっせと視聴機とかをDMX仕様にしたりしてるその横からバシッとゲット。間違いなく世界最速フラゲです(カニエのセカンド以来かな)。倉木麻衣さんのニューアルバム『Diamond Wave』と一緒に買いました(なんちゅうハードコア&ソフトコア!)。
で、そのDMXを聴いたのだ。
スゴい。これが、ホントにスゴい。
先行シングル"Pump ya fist"(日本盤には無事収録されてよかった..)や"We in here"を昨年聴いた時から、うわぁ〜調子ええなぁ..これはSwizzの復活したナイスタイミングに物凄いことになるかもしれない..とひそかに予感してたんですが。
いやぁ〜、すごいなぁ。1曲も駄曲がない。すごくキャッチー。みんなで合唱&熱唱したくなる。そして、主役の魂の入り方が違う。気合いがね、もう全然違う。
"Get at me dog!"と吠えてた頃から一瞬たりとも気を抜かず、常に全身全霊ラップをぶちかましてたDMX。ときには噛みつき、ときには踊り狂い、ときには涙を見せた。それは現在も同じだ。しかしこの高揚感は何なのだろう。魂に訴えかけるこの叫びは、何なのだろう。
とにかく聴いてみてほしい。Swizz Beatzのアッパーなプロダクションも強烈だが、それはこのアルバムのメインでは、ない。今までもそうだったように、DMXの最も伝えようとしているメッセージ、「人間の背負う苦しみ、そしてその苦しみに立ち向かう人間の強さ」、これをぜひ感じてほしい。
一番最後の曲"Lord,give me a sign"を聴いてたら、思わず一緒に最後のサビを歌っている自分がいた。そして、曲が終わった瞬間に、何だか強く揺るぎない想いをもらったような気がしたのだった。たとえ英語がわからなくても、たとえヒップホップなんて好きじゃなくても、魂は揺さぶられ、訴えかける何かを感じるはず。
サウンドを聴けば今時のバブリーヒップホップだが、その込められたメッセージは、ヒップホップ、そしてブラックミュージックが本来備えている人間的強さで溢れている。素晴らしい。ホントに、素晴らしい。
もしかしたら、DMX効果でラップのリリック見直し傾向が起きるかもしれない。もっとHiphop in its Essence for Realなリリックが少しずつ増えるかもしれない。それは、とてもいいことだ。Commonやカニエ達だけじゃなく、ヒップホップファン全員が、その日を待っている。
DMX復活の意味は、予想以上に大きいのかもしれない。
..っていうことだからさぁ、お願いだからシートベルトぐらい締めてね(注:先日飛行機に乗ったDMXが、客室乗務員akaスチュワーデスさんによるシートベルト装着命令を、何故か頑なに拒んだらしい。そんで捕まったらしい,,,.ってオイ)