『Finally Famous: The Album』を聴いた

懐かしい話をすれば『Can't Tell Me Nothing -official mixtape-』にも出てたんだよねBig Sean。正直GLCとかReally DoeとかFonzworth Bentleyあたりと同列に思ってて、まあ友人枠かなとか勝手に思ってました。
さすがに『Good Ass Mixtape』で一番フィーチャーされているのを見て、ああ彼は勝負に出れるのねとわかりましたが。"Whatever U Want"とかけっこういい歌だしね。
まあ、僕の認識の歴史なんてどうでもいいんですが。

Kanyeはなんか「Big Seanはラップ界のBeyonceになれる」みたいなことを仰っていたみたいですが、意味としては、そのステータス的なことなんだろうね。
Beyonceというのは豪華に着飾ってケじゃなくハレな感じを出す人だと思うけど、Big Seanという人はホントにジーパン&Tシャツが似合う日常系。
おそらくニュースクールに分類されるんでしょうが、もっとナチュラルでいて本格派なラッパー。DrakeやB.o.B、Waleあたりの肩肘張ったフロウにならず、Asher Rothみたいなグダつきにもならない。Wiz KhalifaやCurren$yのリラックスムードには近いけどもうちょいシャキっと芯があって、Kid Cudiよりも社交的(当たり前か)。やっぱりLupe寄りの人材なんだろうけど、Lupeみたいなモテない感とは無縁。よくわからない華やかさがあるのがおもしろい。声がいいんだろうな。
De La Soulが一番近いと思う。もうちょいイケメンやけど(No Homo)。
ジャケはT.I.っぽいけど、宣材写真はDiddyみたいだからわけわからんね。

さて、中身の方へ。
渋い。トラックもメロディも甘くなく、なんとも渋い。
メインプロデューサーにはNo I.D.師匠。これが渋さの要因だね。最高。
Kanyeの制作曲はナシ。やっぱり当初の『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』と『Man On The Moon II: The Legend Of Mr. Rager』とのトリプルリリース案はわりと本気だったのかなと思ったり。
ってか、Blueprintのイメージか、Kanye関連作品って甘くメロディアスなイメージを抱きがちだけど、G.O.O.D. Musicからの作品は意外と渋く抑えられているのがね、興味深い。『Get Lifted』とか『Be』とか『Man On The Moon』とか。いかにもなのって『Finding Forever』ぐらいでしょ。

んー、中身に触れてねぇな。
聴いてみてくれ。さらっと良し。
国内盤だしてけろ。