今週のお題は「この春、○○はじめます!」です

Diggy Simmonsのアルバムはなかなかよろしかったんじゃないでしょうか。
一言Drake世代とかで片付けてほしくない。DrakeよりもBig SeanとかWiz KhalifaとかRoscoe Dashあたりのメロディアス具合。メジャーなヒップホップの中で甘くやるみたいなところ。Drakeはヒップホップというか、もっとクロスオーバーな意識でやってそうだから。
Eminemとか50とかDMXあたりのメロディってコテコテでクサい感じがどうしてもあるけれど、もっと爽やかにアーバンにこなすのがイマドキ。ヘタウマでありながら、巧みに聴かせてくれます。
自分で歌わない曲でも、歌サビとの絡み方にも無理がなく有機的に作り上げてるからレベルが高い。サビだけ後からくっつけました感が皆無で、完成度が立派です。
サラッと"Two Up"とか"4 Letter Word"みたいな心地よさを力まず鼻歌で演出できるのが、まさに最新の感覚なんだろうね。今までFabolousがシンガーをフィーチャーしてセルアウト言われながらも精一杯作り上げてた耳なじみのいい感触を、一人でごくごく自然に当たり前のように産み出せるのがニュースクール。時代も変わったものです。

どの曲も素晴らしいですが。
やっぱり"88"が強烈。このビートパターンって何だっけって考えてましたが、思い出しました。Freewayの"Roc-A-Fella Billionaire"だね。DiggyもKissもJiggaのヴァースを参考にした乗せ方になってる気がします。にしてもJadakissのオーラは凄いね。雰囲気がガラッと変わって緊張感すら漂わすカリスマがあります。
先述の"Two Up"のスムースっぷりは最高だね。Roscoe Dashチックな気の利いたメロディ展開でまったく抗えません。めっちゃ才能あるやん。ただの2世タレントじゃないんだね。
"Tom Edison"とかKanye Westの"Glory"っぽいトラックで似合うし、"Unforgivable Blackness"の鍵盤の入れ方とかも見事。僕はほんとこういうプロダクションに弱くてね。

"Do It Like You"はまんまDrakeの"Miss Me"であんまりでしたが。
Jeremihは今が旬のシンガーだね。客演で映えるあの青い声。Lloyd、Trey Songzと並んで今一番仕事の多いフックメイカーかな。今後に期待大です。
しかし、なぜかJeremihは自分の作品ってなるとマニアックな曲ばっかり作るんだよなぁ。いつもよそで見せるメロディアスなのを披露したがらない。なんでや。
本人の希望的にもラッパーよりでいたいのかな。AkonT-PainChris Brown、Treyあたりと一緒で。
ダメだぞ、ちゃんと自らの特性を理解せんと。

Diggy、よかったよ。
Maino、Tyga、Ja Ruleと微妙なところが続いていたから、かなり嬉しかったです。
次に期待するのはB.o.B。頼むよ。