2012 年間チャート

今年は正直あんまりいいアルバムが無かった気がしました個人的に。だから、アルバムチャートはなし。そのかわり曲チャートで今年を振り返ったつもりだから、かなりの長文ですが、良かったら読んでいってください。
ちなみに本文には出てこないけど、The Game『Jesus Piece』は名盤です。まったく期待してませんでしたが、クラシックです。おすすめ。





No.30 "Rivers Of Blood" Wu-Tang Clan featuring Kool G Rap

リアルWu-Tang世代ではないからどこまで求めるべきかはわかんないですが、やはり冒頭に「Ay yo」っていうRaeの声が入るだけでテンションは上がっちゃいます。GFK、Kool G Rapもストイックにカッコいいし、まさに間違いないラップ曲だね。
RZAのトラックも鮮やかに立体的で、映画音楽に携わった近年の経験がまたひとつステージを上げたんだなと強く思わせてくれます。この曲が入ってたサントラも強力だったし、RZA的には今が一番充実してるかも。


No.29 "ITAL (Roses)" Lupe Fiasco

意味もなく揉めたりしてチグハグな活動になってて勿体ない。アルバム自体もややピントがズレてた気がするし、才能の半分も発揮できてないんじゃないか。
ただこの曲は好き。歌詞の持って行き方が巧いし、トラックもいい。
僕はLupeにこのクオリティを常に求めてる。いくらリリックがいいからってオケがつまらなかったら音楽としてダメだろ。そんなんだったらポエトリーリーディングでいいやんってなる。
もう一度Soundtrakkとガッツリ組め。それしかないだろ。


No.28 "Hammer Dance" Slaughterhouse

普通にカッコいい曲。ローにかますRoyceのフックも最高だし、残り3人もスキがない。
明らかにメジャーで活躍するのが難しそうな人たちでしたが、上手くMarshallはプロデュースできたんじゃないか。直前のミックステープ『On The House』が快作だっただけに不安もあったけど、『Welcome To Our House』も悪くない。
メジャー感とストリートモードをいいバランスで両立できてると思う。各々いつも通りの実力を遺憾なく発揮してるし。
"Throw That"が初めて世に出た時は焦ったけどね、おいマジかよって。まぁ、完璧にEmの狙い通りだったんでしょう。「あんまハードルあげんなよ」的な意味合いでリスナーの目先を変える、見事なシングルカットでした。カットした決断に拍手。


No.27 "Strip" Chris Brown featuring Kevin McCall

この曲自体は昨年のシングルなんですが、アルバムは今年だったんでランクイン。
いかにもなTha Bizness節のメロディアスな展開にChrisが甘く歌い上げる爽快なアッパー。Kevin McCallの出来はイマイチだけど。
ただ、もっと出来が悪かったのはそのChrisのアルバムだろ。なんだアレは。全然面白くない。無難にまとめず攻めてるつもりなんだろうけど、中途半端だ。何も光っていなかった。ゲストのBig Seanは素晴らしかったけど。
個人的に今年のガッカリR&BアルバムTop3のひとつ。『Fortune』と『Chapter V』と『Les Is More』の3つ。
Chris本人の2012年は充実してたけどね。"Put It Down"とか"Nobody Business"とか"Celebration"とか良かったじゃん。もっとアルバム頑張れ。


No.26 "Amen" Meek Mill featuring Drake & Jeremih

MMGの核弾頭Meek Millのシングル。意表を突いたポップネス、しかもDrakeによる客演という徹底ぶりは賛否両論あるだろうけど、ええやん、曲が良かったら。楽しいし、気持ちいい。フックの作りがいい。これもある種のクラブバンガーだろ。
デビューアルバムは少々肩すかしなところがあったけどね。Saigonみたいな感じで、あんまりストーリーテリングすぎると似合わなくなるタイプのラッパー。多少リリカルなのはいいとして、それが本格派になるとイマイチ。声の質的にそういう芸が似合わないんだよな。もっと若々しくやるのがいい。単調とか言われるだろうけど、"Tupac Back"とか"Imma Boss"みたいな曲ばっかりでいいんじゃないの。


No.25 "Pride N Joy" Fat Joe featuring Kanye West

圧倒的に美しく儚い鍵盤に導かれての王道ヒップホップ。
個人的にはPuff Daddyの"Do You Know?"を思い出しましたが、ラップミュージックだけじゃなく、音楽そのものとして勝負できるこのクオリティは、往年のBad Boyなみかもしれん。
そして、あえてユニゾンかましたフック。Joeyは不満だったみたいだけど、いかにもオールドスクールな風情を出したYeの発想は間違いなく正解でしょ。「care care」はKissの声しか聴こえんし、「share share」はMos Defばっかり聴こえるけど、このワサワサしたラフな感じがカッコいい。
変なギミックに逃げず、己の声だけで勝負する。ヒップホップの真髄だと思う。名曲。
...あとこの曲はR&Bリミックスも必聴。Miguel、Trey、Ashantiという面々が本気で甘く歌い上げてて、これまた最高。


No.24 "How It Feel" Big Sean

軽やかなフットワークで数多くこなした客演での充実っぷりからもわかるけど、Big Seanのブランドみたいなものは十分できてるよね。狙いすぎずテクニカルでかつポップな独特の存在感はいかなるジャンルにおいても通用するし、必要とされてるタイプのラッパーだと思う。
個人名義ではミックステープ『Detroit』をリリースしただけに留まりましたが、これまた2012年を代表する傑作に仕上がってました。
豪華なゲスト陣もさることながら、そいつらを余裕で脇役に追いやる主役の強烈なパフォーマンス。ミックステープならではのいい加減さがいい意味で彼の気ままなラップに合ってるし、随所に見せる技巧も相変わらずさりげなくてカッコいい。
この"How It Feel"もいかにもなミックステープ風のトラックに、ラフに流れていくフロー、キャッチーなフックと完璧に作られている。すごいなぁと思います。
さぁ、来年のソフォモアはどうなるか。要注目。


No.23 "Muzik" Eric Benet featuring India Benet

前作『Lost In Time』が鮮烈だったぶん少し物足りなさもあったのも事実だが、新作『The One』もなかなかの力作だったのは間違いない。
自分の娘とのデュエットとなるこの曲も素敵なアッパー。この前、勤め先の病院で流れててビックリしました。
Indiaさんで言えば"Summer Love"のアウトロでの歌唱も気持ちいいものでしだが、今回は2番をまるまる担当。父親との声の合わさり具合も見事合ってて、いいね。レベルが高い。


No.22 "The Reunion" Beanie Sigel featuring State Property

昨年の"Otis"風のトラック...とかいうとBeanieに殺されそうですが。
こういう明るくて楽しいオケにみんなが再集結して笑顔でラップするとか超嬉しいやんね。
Omilio Sparksの軽薄だけど巧みな出だしから最高だし、ソリッドに決め込むBeanie、さらには爽やかすぎるYoung Chrisと続くナイスマイクリレー。
その後に続くPeedi CrakkとFreewayが地味で若干尻切れとんぼ感はあるのが惜しいんだけどね。もうちょい登場順考えてよって。
まぁしかし素敵な曲だ。State Propertyは永遠です。


No.21 "Without A Woman" Trey Songz

非常に順調なキャリアを送ってきたTreyだけど、正直ここで足踏みを余儀なくされるレベルのアルバムだったね。前作『Passion, Pain & Pleasure』が傑作だっただけに難しかったのかもしれんが、『Chapter V』は実にいただけない。全く引っかからなかった。
ただこの曲は別。前作での名曲"Made To Be Together"で編み出されたTrey流の説得ソング(説教ソング?)に前作の名曲"Please Return My Call"での優しさをまぶした、いい曲。こういうオーセンティックなR&Bをもっと増やすべきだな。
前作には先述の2つとか"Can't Be Friends"とか"Love Faces"みたいな王道のR&Bがあったから良かったのに、ホント何なんだよ。
見習うべきはBobby Valentino。正直あんまり期待してなかったんだけど、『Dusk Till Dawn』は今年屈指の名R&B盤でしょ。ひたすら歌い上げるアルバムなんだけど、Treyも飛び道具に逃げずに思いっきり歌ってくれ。頼む。


No.20 "How Many Drinks" Miguel

ビックリした。好き嫌いは置いておいて、この人は筋が通っている。ファーストもセカンドも、しっかりと自分の美学を貫いている。そこが立派。Maxwell以来でしょ。
もうちょっと全体的にメロディアスな成分を増やしてくれたら大満足なんだけど、まぁ次に期待。
この曲はメロディがいいし、ムードの演出も最高。ファルセットではじまり地声のサビで歌う構成、軽いラップまじりのブリッジとかもあって面白いし、ロマンティックなトラックも素敵な美しい曲。理想的な世界だと思う。


No.19 "I Won't Give Up" Jason Mraz

成熟を示した一曲。もちろん最高なんだけど。
やっぱJason Mrazはもうちょいアルバム全体の平均値を上げてほしいね。どうしても捨て曲がある。全部が全部素晴らしいアルバムを作ってほしい。実力のわりに、クラシックが少ない。


No.18 "We Are Young" Fun. featuring Janelle Monae

ボーカルのNate Ruessの声にはFreddie MercuryとかDarknessのJustin Hawkinsみたいな第一印象を受けたけど、まぁFun.はもっとパワーポップ指向があるんかな、ようわからんけど。
この曲は普通に好きだね。小難しいAメロBメロから、アンセム的なサビのダイナミズム。内容もまぁ若々しく、いいんじゃないでしょうか。みんなで一緒に歌いたくなる感じ。


No.17 "So Many Girls" DJ Drama featuring Roscoe Dash, Tyga & Wale

永遠の名曲"Summer Madness"by Kool & The Gang。このサンプルの時点で勝負ありでしょ。
Waleは僕の好きな"Mama Told Me"でも同ネタだったし、縁があるのね。
Roscoe Dashの声もたまらん。AkonとかT-Painとかが一段落して、次世代のフックメイカーの中心にコイツが来ると思ってたんですが...なんか今年揉めたんだよな。KanyeとかWaleとかを相手にパクリが何だとか。うーん...無理かなデビューは。


No.16 "Mercy" Kanye West, Big Sean, Pusha T & 2 Chainz

これは2012年を代表する曲だよね。年の初頭に出てから、みんなこればっかり聴いてたから。はぐらかすかのようなBig Sean、ガッチリ食らい付いたPusha、トラックをダイナミックに操って自らを立たせたKanye、そして後をひくようなクセがある巧みな2 Chainz。「Swerve」と囁くフックもカッコいいし、いいマイクリレーであることに間違いは無い。
しかし、どうだったんだ『Cruel Summer』。本当にあの程度でよかったのか。Betterかもしれんけど、BestでなくてはいけないだろKanye。正直お前の今年一番の出来は先述のRZAサントラ『The Man With The Iron Fists』での"White Dress"だし。それでいいわけないやん。


No.15 "Die In Your Arms" Justin Bieber

マイケルネタのストレートなポップ曲。実際のJustin Bieberはもっとアーバンな先鋭性を身につけつつあるのに、声変わり前の頃の作風に近いかな。
しかし相変わらず彼の周りにはいい曲といいスタッフが集まってます。この曲も抗えない心地よさがある。Darkchild製か。


No.14 "Monks" Frank Ocean

個人的には今年のMVP、Frank Ocean。この人はあんまり大したライブパフォーマンスではないんだけどね、しかしアルバムは最高に見事でした。
このアッパーも彼の独特の感性によってメロディアスに展開していく爽快さがある。自分の声を魅力的に響かせる術をすごく心得ていて、絶妙な音域を狙って音楽的快感を届けてくれる。本当に見事なボーカリストである。
声を張り上げると、ちょっと桜井さんっぽく聴こえるんだよね、ミスチル桜井和寿さん。そこも日本人の琴線に触れるポイントかもしれない。


No.13 "News For You" Eric Benet

上質のソウルミュージック。完全にMaze"Happy Feelin's"な出だしだと聞いてそれでその曲聴いてみたら本当にそうでビックリしたんだけど、そこから先はEric Benetならではのテンダーなスウィートソウル。バンド感も上手くマッチしてるし、カッコいいね。


No.12 "New God Flow" Pusha T & Kanye West featuring Ghostface Killah

僕は『Cruel Summer』の出来には大いに不満なんだけど、この曲だけは凄いと思いました。緊張感ある鍵盤の調べに勇ましくブッ飛ばすPushaの言葉、大ラスを飾るGFKの強烈なワードプレイ。これはさすがにネクストレベル。
Pusha Tは来年ソロデビューの話があるみたいで、注目したいんだけど...なんかタイトルが『My Name Is My Name』って...何なんだよ。


No.11 "Right Here" Justin Bieber featuring Drake

すっかり大物なHit-Boy作の甘い曲。気怠く歌う出だしのJustinからいいし、Drakeの歌いまくりのヴァースも最高に気持ちいい。いかにもアーバンな組み合わせの、しかし狙いに間違いがない良曲。


No.10 "Two Up" Diggy Simmons

ぶっちゃけラップ部分に大した見所はないんだけど、このトラックとフックは病み付きになる。まぁでも10位に入るほどの曲ではないわな。どうして入ったのか、ちょっとわからん。


No.9 "Burn" Meek Mill featuring Big Sean

ミックステープ『Dreamchasers 2』に入ってて好評だったから、デビューアルバムにもボートラ扱いで入れたんだろう。
Meek Millのイメージ通りのアッパー。止まらず弾丸のスピットを繰り返すMeek Millyと、クールにただずみながらフリーキーに振り切れるパフォーマンスがヤバいBig Seanのコンビ。アメリカヒップホップ界を代表するレーベル2つの若頭二人による熱い一曲だね。勢いだけでなくてどっちも技巧を持ち合わせてるからいいんです。


No.8 "That's What We Do" Ashanti featuring R. Kelly

Murder Inc.が隆盛を誇ってた時代はとうの昔に終わりを告げ、Ja Ruleはもちろん、Lloydとかですらギリギリの活動を強いられている現状だが、ここに来てAshantiが次なる動きを見せようとしている。
"The Woman You Love"とか"Never Too Far Away"とかの先行シングルも良かったし、先述の"Pride N Joy (R&B Remix)"でも麗しい存在感を放ったばかりだが、この"That's What We Do"も素晴らしい曲に仕上がっていて興奮しました。
Kellsとのデュエットで、上手く行かない男女の関係を歌う感じはNivea懐かしの名曲"Laundromat"を思い出させるけど、もっとエッジーだし、その中にも甘い展開も忍ばせてるし、もっと達観してて、もっと大人な感じ。
元々Ashantiは等身大の女の子を歌うみたいなそういう歌姫的なキャラだったはずで、こういう曲を大人になったAshantiが歌うというのもあの頃と地続きとなって正しいのだ。これでいい。
やっぱりAshantiは華がある。こんな可愛い歌声した人はいないよ。この声はシーンに必要だ。
そしてKells先生。自身の『Write Me Back』も大傑作だったし、この人がいる限り、R&Bが死ぬことはない。来年も頼みます。


No.7 "I Just Wanna" 50 Cent featuring Tony Yayo

昨年の名ミックステープ『The Big 10』に入ってた曲で、今年になってシングルカットされたんです。もう誰もが知ってる超絶有名曲ネタを持ってくるあたり、いかにもミックステープだし、いかにも50だよねというところですが。
これでいい。50はベタでいい。トレンドとか追わず、そのままベタベタでいい。
フローの破壊力もなんだか『Get Rich〜』時代を思い出させるし、決して50 Centは死んじゃいない。うん。
Yayoもうまく絡んでるしね。これはなかなかのバンガーだよ。
まぁ、いつもミックステープまではいいんだよな。問題はその先で、果たして『Street King Immortal』はどうなるのか。
僕は『Before I Self Destruct』がけっこう好きだったから、ああいう感じで続けてほしいんだけど。どうなるんでしょう。


No.6 "Thinkin' Bout You" Frank Ocean

元々はレーベルメイトBridget Kellyさんに提供した曲なんだけど、自分でも歌ってみたところ、完全にFrank Oceanの曲として認識されてしまったという、そういう曲です。
やっぱりああいう元気で強気な女の子が歌うべき曲ではなく、ひとり静かな部屋の中で壁にもたれかかって独り言をつぶやくように歌うべき曲だからね。
「A tornado flew around my room」という掴みからずっと夢中にさせられる。斜に構えながら、熱い想いを静かに託した、名曲。


No.5 "The Recipe" Kendrick Lamar featuring Dr. Dre

Dreのストイックなヴァース、Kendrickの本気が迸るヴァース。ウェッサイ全開のトラック。これはさすがにレベルが違う。名曲。
ただでさえ『Section.80』で煽られてたのに、このシングルカットを受けてのデビューアルバムだからね。期待しましたよ。
そして。
2012年の大本命だったはずですが、『good kid, m.A.A.d City』、僕は正直あまり好きじゃなかった。今年を代表する1枚ではあるんだけど、手放しのクラシックではない。
ちょっと地元への目配せが過ぎた気がするんだよね。選挙の時だけ地元に帰るのやめろよって思った。
『Overly Dedicated』とか『Section.80』とかはもっと大きいスケールだったはずなんだよな。ヒップホップ全体を代表できるアルバムだったし、それくらいの覚悟でいると勝手に思ってたんだけど。
独りよがりというか、安定志向というか。そりゃウェッサイなアルバムにすれば地元民からディスられたりはしないだろうけどさ。
逃げんなよ。もっとタイムレスな傑作を残せよと。『The College Dropout』とか『Food & Liquor』とか『Finally Famous』みたいな本物を期待してたんだから。


No.4 "Sierra Leone" Frank Ocean

この曲は本当に凄いんだ。
出だしのDrake風のアトモスフェリックなトラック、淡々と紡ぐ取留めの無い言葉たち、タイトルSierra Leoneに託された本当の意味、そして新しい一日が来て赤ちゃんが産まれ、そこから待ち受けている圧倒的にドリーミーでメロディアスな展開、希望に満ちあふれた未来を歌いながら、Jodeci風のコーラスとともにフェードアウトしていく...
完璧な名曲。音楽としても見事だし、そこに込められてたメッセージというか、意味合いというか、そういうのも含めて完璧すぎる。
同じ展開がない構成には、もしかしたら人生に後戻りはできないんだという意味もあるのかもしれんな。
いやいや、歌詞とか関係なしに、音楽として素晴らしい。Frank Oceanのアーティストとしてのポテンシャルをフルに爆発させた、大名曲である。必聴。


No.3 "Sweet Life" Frank Ocean

「The best song wasn't the single」。この出だしからして深い言葉。文字通り「ベストはシングル曲ではない」っていうアーティスト側の主張なのか、あるいはそこからさらに進んで「与えられたものがベストっていうわけじゃないんだよ」という人生訓なのか...
Stevie Wonderっぽいエレピが奏でる、甘く優しい日々の歌...と見せかけて、それを甘受しようとしない人間の歌。果たして、この曲の真意はどこにあるのか。
ちなみに、この曲はPharrell制作です。
今年は『channel Orange』、『good kid, m.A.A.d City』、『God Forgives, I Don't』といった重要作に絡んだり、UsherやT.I.などの大御所仕事もあったし、2012年を象徴する"Glory" by Jay-Z & Blue Ivy Carterも手がけたりと、近年では屈指の出来だったのではないでしょうか。Conor Maynard"Lift Off"と"Glass Girl"とかも良かったし、Curren$yとかWiz KhalifaとかTygaあたりもあったし。
ただ、できればChadとまた組んでほしいね。


No.2 "くちびる" aiko

この曲には6月20日の記事で触れたからなぁ。
aikoが次のステージを目指すなら、こういうクオリティの曲を量産していってほしいね。
もうチープなロックアレンジはいらないよ。落ち着いたメロディアス感を出してほしいです。


No.1 "Catching Feelings" Justin Bieber

Babyface先生のペンによる甘くメロディアスな名曲。
甘酸っぱさと切なさを湛えながら、何かロマンティックなことがありそうな予感を与えてくれる、めっちゃいい曲。
今日は素敵なことがあるかも、みたいなそういう気にさせてくれます。
前みたいな高音は出なくなったJustinだけど、生まれ変わったその歌声の旨味を巧く活かした音作りをBabyfaceがしている。いい仕事してます。
そしてこんなドリーミーな曲を歌えたら、そりゃモテるよ。格好良すぎだから。
オレも素敵な女の子とcatching feelingsしたいよ。マジで。
とりあえずサンキューJustin。