Noreaga ft. Large Professor "Built Pyramids"

いい曲です。昔の言葉で言えばすごくファットなビート。もういかにもLarge教授という心地よいトラックに、おなじみNoreagaの強引ながらも爽快なラップが乗る。

西が盛り返してきて、南も変わらず栄えていて、じゃあ東はどうなの、ニューヨークはどうなってんのという話。
一応新顔もいるんですよ、A$AP RockyやJoey Bada$$とか、Action Bronsonとかもそうか。もちろんPapooseやSaigonあたりもそうだし。
んー、まぁ弱いよね。非常にインパクトが薄い。
ファッションはいいとしてA$APにはあまりニューヨーク固有のクールネスは感じないし、あとの奴らはアンダーグラウンドでいることを望んでいるかのよう。別にいいんだけどさ、でも寂しい。
2002年ぐらいに現れた50 Centの存在はニューヨークへスポットライトを戻すには至らず、2009あたりに唐突にあったRaekwonやJadakiss、Lloyd Banksたちによるニューヨークハードコアラップ復権みたいなのも完全に一過性のものへと落ち着いてしまった。
ニューヨークという殺伐として乾いた街並みに映えるラップのクールネス感。ああいうハードボイルドものは時代にそぐわないのだろう。もっと身近で親しみやすい、それこそDrakeやJ. Coleの日常系、あるいはKendrick Lamarの学級委員系が受ける、そんな時代。
Jay-ZNasもBustaも大物すぎるし、今後ニューヨークで中心的な役割を期待できるのはFabolousとShyneですかね。どちらも地元を強く意識しているし、これからのゲームを支える気概もありそう。
しかし、どっちも最近音沙汰がないんだよなぁ。Losoはミックステープばっかりで正規がリリースできずにいるし、Shyneも一瞬YMCMB入りみたいな流れがあったものの盤には繋がらないという。
厳しいな。またPremierとNasのコンビに大きいものを用意してもらうか。あるいはスーパー新人を待つか。いずれにしろ時間がかかりそう。