写真はさっき僕が作ったキムチチャーハンです

Jeezyの『Church In These Streets』とかTy Dolla $ignの『Free TC』とか、聴かなくちゃいけないアルバムがどんどん立て続けに出てきてます。
この感じこそが4th Quarterよね。最高。


今日は『MMM』を聴きましたよ。Money Making Mitch。
Puff Daddy & The Family名義。この後に『No Way Out 2』が控えていて、相当な本気度が窺えます。
まぁ本気なのは結構ですが、BiggieなしでNo Way Outの続編なんて作れるんでしょうかね。わかりません。
Black RobとかMaseとかも召喚して欲しいですけどね、どうなるんでしょう。
とりあえず『MMM』。ミックステープのような体裁で無料リリース。Puffは当然50 Centよりも前の世代ですので、ミックステープとか利用したことがない。なんとなく現代のマナーということで発表したんでしょうけど、やはりクオリティはミックステープの次元を軽く超えている。そこがちょっぴり間抜けな感じもありつつ、リスナーとしてはありがたいところよね。もちろん本気ではないと思うけど、かといってやっつけなんかでも全くなく、なかなかにいい感じ。
僕はiTunesに曲を入れた後、まずタグを編集するんですね。大事なのが作曲者のタグでして、まぁ厳密にはコンポーザーとは違うんでしょうけど、僕はここに曲のプロデューサーの名前を入力するようにしています。たいして作曲者タグを有効活用したこともないんですけど、自己満で彼此10年近くやってます。
その際に一番わかりやすくプロデューサーのクレジットがまとめられているのが、大正義Wikipedia先生。物好きな方がリリース間もないアルバムのクレジットを編集してくれてるのです。
今回もiPod Classicに取り込む前にタグを編集していたんですが、なんとなしに見た『MMM』の記事の中に、identity crisisなる言葉を見つけてしまって、落ち込む。
アルバム聴く前からそんな辛い言葉、見たくなかった...
しかし、個人的には別にそんなに悪くなかった。悪くないどころか、何回も聴きたくなるレベル。
やっぱりトラックがいいんだよね。全体的にはベタさも辞さないトラップビート中心なんですけど、随所に展開を盛り込んだドラマチックなプロダクションが飽きさせない。
先行シングルっぽい感じの"Big Homie"とか"I Want The Love"とかがあまりにも芸がなさすぎてビックリした記憶があるんですけど、さすがにPuffがそんな間違いを本番で犯すことはない。MMMにはそういう曲など入っておりません。そいつらはボツ曲ということよ。ボツ曲をシングルっていうものアレですが。
元々トラップビートというのは重苦しい切迫感の中に過剰なまでのドラマを乗せるのが本来の在り方だったと思うんです。Jeezyのかつてのクラシックス"Go Crazy"とか"What You Talkin' About"みたいな。
それがいつの間にかドラマは失われ、ただただ威圧するだけの圧力オンリーなトラップばっかりになってしまって。
MMMのトラップ曲は基本に立ち返った構成になっている。悲壮と勇壮が奏でる、ダイナミックなトラック。やっぱりこういうのが本物だと思うんだよね。こういう曲こそ魂を揺さぶるというか、魂を揺さぶるからこそトラップミュージックというか。モチベートするっていう。そう、まさにThug Motivationだよね。
"Auction"っていう曲があってこれも広い意味でのトラップ曲だよな。メッセージも曲調も。一番好きだね。
"Uptown"という名のスキットもありますけど、やっぱり出発地を忘れるわけないよな。僕だってUptown Funkを初めて聴いた時に思い浮かべたのはSean CombsとかJodeciだから。
そんな感じ。いいアルバムだと思う。
やっぱりThe Hitmenと組んだPuff Daddyは違うよ。やっぱり本気なんだって思った。
The Hitmenって今誰がいるんですかね。
暇な時にやると面白いのがHitmen思い出しゲーム。Stevie J、Chucky Thompson、D-Dot、Joe Hooker、Mario Winans、Ryan Leslieぐらいかな。
ここで自分のiPodで調べてみたら、たくさんの懐かしい名前。Prestige、Nashiem Myrick、AMEN-RA、July 6、Younglord、Yogiとか懐かしすぎるやん。何これ。Sean Cane & LVもそうやね。
Puffの確かな耳と感性、そして確かな右腕たち。この人たちがいる限り、Bad Boyというブランドが死ぬことはない。
強いて今作の欠点を挙げるとすれば、ラップが弱いこと。Puffのラップがしょぼいんだけど、それは技術的な問題ではなくリリックの問題だと思う。そりゃPuffに技術などありませんよ求めてないし。大事なのはリリックで、どう馴染ませていくかが大事。
今まで上手く行ったケースというのは、とにかく目先を変えまくるやり方。紋切り型のフロウだと特に単調に響いてしまうので、ひたすらに緩急とか間合いを凝らして進めていくやり方。難しい内容になるほど、逆にPuffのしょぼさから焦点がずれて気にならなくなるっていう。だから案外テクニカルなヴァースを用意した方がいい。技術のなさをヴァースの精巧さでもって中和して、結果的に平均ぐらいになる。そうすればトラックは最高なんだから、高水準の曲が完成する。
今回のMMMのリリックは起伏があんまりなかったので、こうなるとPuffのラップの弱さが出るよな。
悪いのはPuffというよりかは、ゴーストライターの方だね。誰なんだろうね。Frenchか。French Montanaか。ちゃんとやれよ。
違ったらゴメン。


以上です。今から昼寝します。