前夜祭

さっき思いついたことを書いていこうと思います。
でも、もしかしたらオリジナルではなくて、どこかのネット記事で読んだ内容を都合よく自分の記憶を改竄して自分のモノにしてる可能性もあるかもしれないので、あんまり期待しないでね。



2020年発売の話題作として挙がる『龍が如く7』。最高でした。
ドラクエというよりかはペルソナっぽいっていう話は以前にもこのブログに書いた通りです。心の暴力団とかペルソナ893とか笑えますよね。
シナリオとかもそうなんだけど、一番にペルソナっぽさを感じさせるのは、戦闘のUIになります。UIっていうのはUser Interfaceの略。
以下の画像をご覧ください。
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言うまでもないかもしれませんが、上が龍が如く7で、下がペルソナ5になります。


2016年に待望のリリースとなったペルソナ5。様々な面で充実していたこの名作において、画期的な創造として賞賛されたのがこの戦闘UI。
ドラクエやFFに代表されるコマンド式JRPGは、戦闘中に行動を選択するにあたって、カーソルを動かして行動を選んで決定ボタンを押すというのがごく当たり前のやり方であった。ペルソナシリーズも1〜4までコレです。
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もう一度貼りますけど、ペルソナ5はそこから一個削ぎ落としている。各ボタンに行動を割り振っておいて、one入力でone行動が出るというスマートさ。
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プレイしたことある人はわかると思うんですが、これが意外なほどに気持ちいいのよね。いち入力ですぐ動くっていうその直感的な動きが気持ちいいんです。
もし貴方が誰かと殴り合いの喧嘩をするとして、頭の中はどういう風に動くかって考えた時に、殴ろうと思ったらすぐさまパッと身体を動かしますよね。殴る・防御する・逃げるとかの選択肢を並べて、そこから選ぶなんていう悠長なことはしてないはず。
つまりこのUIっていうのは人間の思考形態にわりと忠実なんだと思う。こうするって考えたら身体はすぐ反応するでしょっていう。段階なんか踏まずに一発で行動を起こすでしょっていう。
まぁ今までも過去にそういうデザインのUIを持つRPGはどこかにあったのかもしれないけど、とりあえずペルソナ5のこれが賞賛されてたのは事実。


時は流れ、2020年。
アクションゲームからロールプレイングゲームとして転身を遂げた龍が如くシリーズ最新作が、件の龍が如く7になります。
インターフェイスはモロにパクリなんですけど、個人的には別にネガティブな感情とか全く無くて、良いものは真似するっていうのは大事なことだから全然ええよって思ってます。まぁアトラスがどう思うかは知りませんが。
ただ。
酷似してるUIではありますが、決定的に違う要素がひとつあります。
もう一度画像を貼りましょう。
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龍が如く7の場合、実は行動を選択した後に、その行動を起こす対象を選ぶんですね。例えば丸ボタンを押して攻撃を選んだらカーソルが出て、対象とする敵を選択する。
ペルソナ5の画像の左下を見てもらうとわかるんですが、十字キーの左右が白くなっていて「対象選択」って書いてあります。こちらは行動ボタンを押す前に先に対象を選択しておく必要があります。画像上の1 MOREの文字の下に赤く囲われているのが敵で、その囲ってる赤い曲線がターゲットを示すカーソルになります。
僕はずっと考えてたんだよね。何が決定的に違うのか。こんなにも似てるのに、どう考えてもペルソナのUIの方が機能的に優れていると、龍が如く7をプレイ中ずっと思ってた。それを説明できる言葉を探していた。


そしてついさっき、やっとわかりました。何が違うのか。
ペルソナの戦闘の入力方式は、日本語の語順に忠実なんです。
また喧嘩を例え話に出しますけど、例えばあなたがグループの一員となって集団vs集団で喧嘩をするとしますよね。その時にどう頭の中で考えるかっていうと「よっしゃ、左端のアイツを殴ったる」ってなるはず。
この並び順。述語動詞よりも先に目的語が来るのが日本語の語順。ペルソナ5の戦闘におけるボタン入力は、この日本語の語順に忠実なんです。
だから、違和感なくスッと身体に馴染む。
龍が如く7とかドラクエ、FFのコマンド入力を日本語にすると「よっしゃ、殴ったるわ、左端のアイツを」ってなるわけです。倒置法みたいな感じか。
もちろんこの順番は、英語で考えると大丈夫になる。SVOですからね。ドラクエが元々海外のPCゲームのウィザードリィウルティマを参考に作られているっていうのを考えると、そしてドラクエ以降のJRPGは全てドラクエをベースに作られていることを考えると、まぁ腑に落ちるところではあるんですけど。
ドラクエが駄目とかいうのではなく、ただただペルソナが素晴らしいと、僕はそう言いたいだけなんです。



意見は人それぞれあって良いと思いますが。
こんな一面からも、やっぱりペルソナは日本を代表するRPGであると、胸を張って断言できます。
本当に素晴らしい。