スワローズ 2021 レビュー pt.2

パート2です。
どうぞ。




23 青木宣親 A型 .258 9本 56打点 OPS.719
自主トレ期間中に村上がコロナ感染してしまいトレーニングもままならず、開幕直後に今度は濃厚接触者判定で2軍落ちという、コロナに振り回されまくった不運が痛かった。復帰後もなかなか結果が出ずに苦しみ、終わってみたらとんでもないローアベレージに終始してしまったが、ホームラン9本、打点56は素晴らしい成績だ。むしろコロナに振り回されながらもよくこんな成績を残せたよなぁとしか思わん。青木じゃなかったらもっと酷い成績だったと思うよ。
最終盤の優勝争いも佳境の時、頼みの哲人や村上が重圧やオリンピック疲れもあって調子を落としていた時期に、なんとかチームの得点を叩き出してくれたのは塩見と青木です。ほとんど二人で打点を挙げまくっていて、それがなかったら得点力不足で優勝逃してたんじゃないかと。
ヤスがバスター決めた試合のグランドスラムも良かったし、死闘だった阪神戦ガンケルから打った一発も大きかった。戸郷から打った一発も覚えてるなぁ。
もちろんクライマックスシリーズの勝ち越し打も、日本シリーズG2で宮城大弥から打った決勝タイムリーもね。
青木が作ってくれたチームなんだ。青木の姿に感化された哲人が、ムネが、ホセが、ミンゴが、みんなが一体になって出来上がったチーム。それが2021スワローズ。
リヴィングレジェンド。まだまだその闘争心は衰えを知らない。
共に行こう。全てを勝ち獲ろうじゃないか。
来年もよろしく。

24 星知弥 O型 3.60 0勝0敗 1S 7H 28奪三振 WHIP1.40
奮闘したルーキーイヤー終了後の疲労骨折から調子を崩し、なかなか浮上のきっかけを掴みきれなかった快速右腕。昨季は少しその足掛かりを作った中で迎えた今シーズン、ついに華麗に復活。シーズン中盤に昇格すると、ビハインドや大きめリード時に登板。その迷いのないストレートでガンガン勝負するスタイルでブルペン陣の一員として大きく貢献。スクランブルでの登板でも怯まずゾーンで勝負するその強気がチームに伝染していい流れを持ってくるという、精神的に大きく逞しくなった印象。その後序列を上げて勝ちゲームでも出番を増やしていく。マクガフ休養日にクローザーとして登板しプロ初セーブを記録した試合も今年の星のハイライトだね。
まぁその後は失点を重ねてしまい出番を失うんですけど、あの期間で魅せた投球は見事だったし、優勝へ駆けて行くチームをさらに加速させてくれたと思ってるよ。ありがとう。
今後もリリーフ起用でいくのであれば、もう1個変化球を増やしたいのと、シーズンを乗り切るだけのスタミナだよね、そこも欲しい。
チェンジアップだな。どこかで誰かに教えてもらえ。
来年も期待してます。

25 ドミンゴ サンタナ 不明 .290 19本 62打点 2盗塁 OPS.877
ガチメジャーリーガーがまさかのスワローズ入り。来日が遅れた関係で調整のために戸田の河川敷でのイースタンの試合にオスナと二人で出て、場違いすぎる風貌で場違いすぎるホームランを打ちまくった時には笑っちゃいましたが、順調に1軍に合流。すぐに結果を出した陽気者ホセに対して、シャイボーイのミンゴはちょっと時間かかったかな。でも実力がありすぎるから。慣れてくると快音を連発。あの振り遅れ気味なのに伸びていく右中間の打球とか理不尽だし、溜めを入れてからの引っ張りも飛距離十分すぎる。哲人やムネが打ててないタイミングでのホームランが多くて、欲しいところで一発を叩き込んでくれるっていうのが心底ありがたい。
シーズン終盤は無双状態。みんなが力んで結果出せない中、一人悠然と打ちまくってくれて最後の方のマジックはほとんどミンゴが独力で減らしたマジックだらけ。ホント頼りになった。
CSファイナルG1で山口俊からの一発も超効果的だったし、日本シリーズの吉田凌や山﨑颯一郎から放った一発も本当に本当に大きかった。
日本人投手が多投する変化球の対応に優れているところが、まさに日本プロ野球向きなんだよね。変化球を苦にしないから、ちゃんとキャンプからスタートしたら、もっととんでもない成績を残せると思うよ。
とりあえず1年の契約延長。来年は完全体ミンゴを開幕から拝めるわけだ。最高やねマジで。
今年はありがとうミンゴ。来年もよろしく。

26 坂本光士郎 B型 4.05 1勝2敗 7H 25奪三振 WHIP1.38
入団以降年々球は速くなっていってるけどハチャメチャなコントロールでグジャグジャやるレフティー。ストレートがゾーン内に決まってファウルでカウントを稼げたりすれば圧倒できる一方、抑えが利かない時は何を投げてもカウントを悪くするっていう極端さ。シーズン真ん中あたりでボチボチイニングを稼いでくれたりもしたけど、流石に優勝争いで一戦も落とせなくなった終盤では起用しづらくなった。サウスポーとしての特性はほぼなくて、基本的に球威でゴリ押しするパターンオンリー。
チェンジアップとかスライダーとかあったら幅が出るんだろうけど、どうだろうな。
それでも球速が出るっていうのは才能よ。面白い存在ではある。期待してます。

28 吉田大喜 O型 6.17 1勝1敗 26奪三振 WHIP5.09
ほとんどいいニュースがなかった昨シーズンの先発陣の中で地味に好投を続けたありがたきポジティブ材料男。
今年こそはと意気込んだのに、なんか上手くいかない。
寺島とは逆パターンで、今年はリリーフ運用で行こうとしたけど、そういういい加減さが良くないんだよな。
大学日本代表の時はリリーフで、かなりキレのあるストレート投げてたんだけどなぁ。
スタミナに不安があるからリリーフの方が適正あると思うから、方針はいい。昨シーズンと違って、珍しく先発陣は揃ってるからね今は。
もう1回ストレートを取り戻す。スプリットを生かすために、まずはストレートよ。
まぁ慌てることはない。じっくり伸びていけ。時間はあるからな。

29 小川泰弘 A型 4.14 9勝6敗 97奪三振 WHIP1.26
今年の開幕投手。例年以上に波が激しく、特に悪い時が特段に悪い印象を与えてしまったため、ファンもブチギレ。期待もどんどん薄くなっていったタイミングで、首脳陣が2軍降格を決断。しかしこれが想像以上に効果的で、ミニキャンプを経て帰ってきたライアンの逞しさよ。長いイニング喰ってくれる貴重なスターターとして活躍。ローテを淡々とこなしてくれるのは本当にありがたい。マダックスもあったし。
でもそれをぶち壊すコロナめ。痛恨の離脱を経て帰ってきたライアンがミニキャンプ後の好調さを失ったのは可哀想すぎる。
どうしても若手厨からは無視されがちですが、入団以降毎年毎年投げ抜いてくれてるんだから。この人がいなかったら、その分のイニングを誰が投げるんだよ。ライアン以下のピッチャーが投げて試合終わんのかって。
チーム最多タイの9勝。日本シリーズも6回3失点のクオリティスタート。ようやっとる。
そして新しい選手会長に就任というビッグニュース。これはいいぞ。スワローズファンならみんなわかってるはずだ、立場が人を大きく変えるってこと。確かに新たな刺激が欲しかっただろうから。
来年面白そうだ。期待してます。

30 西田明央 AB型 .111 0本 0打点 OPS.269
昨シーズンの数少ない見せ場だった小川泰弘のノーヒットノーランのキャッチャーでもあり、昨年のレギュラーだった西田。
今季開幕カード3連敗スタートを受けて、4試合目に初スタメン、その試合でチーム今季初勝利を挙げ、これはスタメン奪取かと思いきや。
コロナ陽性。チャンスが一転して登録抹消。
しかもあろうことか、濃厚接触者疑いで山田、青木、川端、内川が抹消。哲人だけセーフで帰ってきたけど、残りの3人は濃厚接触者判定で2週間の隔離。
結局今シーズンの西田はスタメンたった3試合、しかも最初の試合以降は二度とスタメンマスクを被れず。
まぁもしかしたら罰見たいな側面もあったんかな。
1番手は日本シリーズMVP中村悠平、2番手にはインサイドワークで大きく成長を見せた若手の古賀優大、3番手には精神的支柱&バント要員でもある嶋基宏。2軍には注目の高卒プロスペクト内山壮真。
さてどうなる。どうする。

31 山崎晃大朗 O型 .247 1本 12打点 8盗塁 OPS.646
まずはコロナ禍スワローズの1番として活躍。最序盤の苦しい状況の中、ここで打撃好調のピークを持ってきてくれたのはかなり助かった。コータロー&中村でチャンス作って、哲人ムネ塩見で返すという非常に限られた得点パターンで何とか序盤を乗り越えられた。
その後はいつもの守備固めメンに逆戻り。しかし球際が弱くて信頼が低いんだよなぁ。
バントも全然上手くならんし、使い勝手が微妙なんよ。
贅沢は言わんから、とにかくバント。もうちょい何とかならんか。
何年言わせんだよ頼むよ。

33 内山壮真 O型 .000 0本 0打点 OPS.167
奥川の後輩、星稜高校出身の天才がドラフト3位でスワローズに入団。キャッチャー&ショートがこなせて、打撃も期待できるということは当然知ってましたから、おおナイス指名と嬉しかったんですけど。
キャンプ初日に度肝抜かれた。ティーバッティングの映像にびっくり。上背は大きくないんだけど、豪快にマン振りでかっ飛ばすそのバッティングを見て、ファン一同めちゃくちゃ歓喜。右の吉田正尚やんけ。右の森友哉やんけ。凄そうだ、これは期待できるぞ。
そしてイースタンリーグ開幕、早々にホームランを重ねていく内山。まぁもちろん3年前の村上ほどではないけど、キャッチャーもこなしつつこれだけ打てるのは凄まじいじゃないか。三振も少なくて、コンタクトとフルスイングを両立できるのは大きな才能。
コロナで選手の入れ替えがあった中での一軍昇格というご褒美。奥川センパイのプロ初勝利の試合で、プロ初出場を刻めたのは粋な計らいだったね。
今シーズンは結局ヒットこそ出なかったけど、打席での振る舞いや雰囲気がすごくいい。どっしりと構えて呼び込む姿にはもう輝かしい未来が約束されている。
代打で巨人のリリーフエース中川皓太からフォアボールをもぎ取って逆転のきっかけを作ったシーズン序盤のシーンでオレはもう完全に惚れ切ってしまった。プロ入り初ヒットが欲しくなる状況で、しかも相手が巨人のリリーフの要で、その打席で高卒ルーキーが代打で悠然とフォアボール選べるか普通。とんでもないよマジで。
さらにはフレッシュオールスターMVP。あの一発勝負にてホームランを打てるその勝負度胸。もうファンみんな大歓喜。村上奥川に続くんかと大喜びよ。すげぇって。
終盤の優勝争いの時期にもベンチ入りさせてもらって貴重な経験と勉強を積んだ壮真くん。誰もが期待してる。
イースタンの最終成績は.231で8本塁打 25打点でOPSは.732。アベレージ.231とOPS.732は高卒1年目野手なら十分に及第点レベルだしその上キャッチャーだからね。それでいて高卒キャッチャーがホームラン8本打つとか、死ぬほどポジポジ。8本のうち逆転サヨナラホームランもあったし、岸孝之から逆方向に叩き込んだ一発も確かあったはずよ。凄まじいってマジで。
しかも三振が278打席のうちの52ということで三振率が.187。これがもう特大のポジティブ要素なのよ。
高卒野手を見極める上で有力な指標になりうるのがこの三振率で、2軍投手相手に三振率が高い選手は、1軍昇格したとしても三振が増え続けて難しいというデータがある。逆にある程度打率が残せて三振率が低い選手は大成している割合が極めて高いのだ。

中村剛也(西武) 打率.215 三振率.307

T-岡田(オリ) 打率.245 三振率.235

中田 翔(ハム) 打率.255 三振率.232

筒香嘉智(横浜) 打率.289 三振率.226

平田良介(中日) 打率.267 三振率.218

森野将彦(中日) 打率.247 三振率.218

浅村栄斗(西武) 打率.219 三振率.218

陽 岱鋼(ハム) 打率.274 三振率.217

岡本和真(巨人) 打率.258 三振率.216

西岡 剛(千葉) 打率.216 三振率.210

吉村裕基(横浜) 打率.276 三振率.200

坂口智隆(オリ) 打率.302 三振率.197

西川遥輝(ハム) 打率.261 三振率.196

會澤 翼(広島) 打率.273 三振率.193

村上宗隆(ヤク) 打率.288 三振率.190

丸 佳浩(広島) 打率.288 三振率.188

森 友哉(西武) 打率.341 三振率.187

川端慎吾(ヤク) 打率.240 三振率.184

今江敏晃(千葉) 打率.271 三振率.151

田中賢介(ハム) 打率.313 三振率.178

畠山和洋(ヤク) 打率.265 三振率.158

岩村明憲(ヤク) 打率.316 三振率.152

坂本勇人(巨人) 打率.268 三振率.142

松井秀喜(巨人) 打率.286 三振率.142

近藤健介(ハム) 打率.279 三振率.123

松井稼頭(西武) 打率.260 三振率.123

山田哲人(ヤク) 打率.259 三振率.122

中村 晃(福岡) 打率.250 三振率.108

鈴木誠也(広島) 打率.281 三振率.099

内川聖一(横浜) 打率.241 三振率.088

イチロー(オリ) 打率.366 三振率.059
by シーズンOPS.800達成した事ある高卒野手の一年目二軍三振率wewewewewewewe : なんJプロ野球速報

ちなみに清宮は.258と結構高め。廣岡大志が.318とかなり高め。鵜久森淳志が.286とこれも結構高め。
昔、ルーキー時代の廣岡に川端慎吾パイセンが「オレも最初は三振ばっかだったもんなぁ」とか言ったっていうエピソードをどっかで聞いたけど、どこがやねん。あんた.184やないかい。嘘ですやん。大志の半分ぐらいやないか。まぁ大志は確かホームラン10本打ってたと思うけど。
さっきの表を見る限りおかわりは例外として、やはり.200は切りたいかな。ここを切れるとかなり約束される。
壮真くんは森友哉と同じ.187。期待にワクワクが止まりません。
現状キャッチャーとしての性能を見ると、肩は案外強い、キャッチングも悪くない。まぁブロッキングとかフレーミングは経験がものを言うでしょうから、そこはどんどん学んでほしい。
インサイドワークですが、フェニックスリーグで継投ノーヒットノーランを達成したあたり、ここも卓越したものがあると思う。杉山晃基-丸山翔大(育成)-宮台康平-坂本光士郎-梅野雄吾-小沢怜史(育成)のリレーを一人で好リードしたんだから、いい感じにできてると思うよ。これだって経験を積むしかないしね。どんどん伸びてくれ。
自主トレで中村悠平に弟子入りっていう記事が出てて、っていうことは例の松山の温泉組に入るわけやな。つまり哲人&慎吾&ムーチョと自主トレするわけか。
あーもう死ぬほどワクワクするやんけ。いつまでどこまでワクワクさせてくれるんだよスワローズ、ホント最高の球団だな。
焦らず丁寧に頑張ってね壮真。めっちゃくちゃ期待してます。
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34 田口麗斗 B型 4.02 5勝9敗 4H 81奪三振 WHIP1.53
2021年3月1日。別に普通の一日だった。普通だったはずなのに。
チームに激震が走る。若手のホープであり、スワローズファンのアイドル的存在だった廣岡大志のトレード。
悲しみに打ちひしがれるファンと高津臣吾。大志を失うなんて... そこまでして掴んだ目先の勝利に何の意味があると言うんだ。
やってきたのは田口麗斗。誰もが知っている実力者。かつて2年連続で二桁勝利を挙げた実績がありながらも、なぜか異様に原辰徳監督の評価は低く、リリーフの便利屋というとんでもない使われ方をしていた。
早速ローテ入り、勝ったり負けたりを繰り返しながらも何とかイニングだけは喰ってくれる感じ。
しかし勝負所の9月。決断は下された。配置転換でブルペン待機。まともな左のリリーフがいないこともあって、急遽そのタイミングが来た。
これがハマった。左キラーとして試合の勝負所で奮闘するだけじゃなく、ブルペンに田口がいることでムードメーカーとして毎試合機能する。これがめちゃくちゃ大きかった。
忘れちゃいけないのが、2年目でチーム最年少の奥川を支える優しい兄貴としての役割。控えめで遠慮がちな若きエースを支えたのは間違いなく田口パイセン。これはブルペンメンバーになったからこそ出来たわけで、先発のままならこうはならなかった。
もし田口が先発要員のままだったなら、今の奥川はなかったと100%断言できます。それくらい大きな存在だった。
日本シリーズでは若干イマイチだったが、G6では延長で宗佑磨と吉田正尚を斬る大仕事。日本一に貢献したと言っていいでしょ。
便利屋で終わる必要はないし、そんな程度の選手じゃないのよアンタは。元々はポスト杉内俊哉だったじゃないか。
石川雅規っていう最強のお手本もいるわけだし、息の長い選手になってほしい。
しっかり休んでねマリモ。今年もありがとう。来年もよろしく。

35 杉山晃基 A型 9.95 0勝0敗 4奪三振 WHIP1.74
シーズン序盤の方にメンバーが揃わなかった流れで一軍昇格。デビュー後数試合は抑えてたものの、流石に誤魔化しきれずに失点。2軍降格後は戸田のクローザーも務めたりしてた。ファームでの奪三振率8.79は結構いい成績だと思う。
まぁ大卒2年目の素材型でまだまだ慌てる時期ではありませんが、丁寧にスキルアップを果たして近い将来ブルペンスタッフに加入して欲しいです。
現状でも球速は出てるんだから。期待してます。

37 スコット マクガフ 不明 2.52 3勝2敗 31S 14H 76奪三振 WHIP1.03
3年目を迎えた親日家ナイスガイが今年は一段と奮闘。開幕から安定感ある投球を続けてると、守護神石山泰稚の不振もあり、5月下旬にクローザーへ配置転換。本人もあんまり得意でないポジションと言ってた気がするけど、踏ん張ってくれた。31セーブは優勝の大きな要因のひとつだよ。本当にありがたい。
この活躍が認められ、東京オリンピックアメリカ代表に選出。ちょっと打たれたりもしたけど銀メダル。まぁ悪くはない。
でもやっぱりスコットにも金メダルを。金メダルとは、優勝だよ。日本一だよ。
その道中は大変だった。そりゃ一筋縄ではいかない。わかっちゃいたけど、こんなにも苦しいなんて。
たくさん傷づいたこともあった。でもスコットは下を向かない。次の日が来れば、変わらず腕を振り続けた。
チームのために、味方のために、監督のために、コーチのために、ファンのために。
日本シリーズG6で魅せた魂の3イニング。魂揺さぶる男の覚悟。
最後セカンドゴロに討ち取って胴上げ投手。日本一の投手になれたんだ。本当に良かった。
ありがとうスコット。お前の優しさが大好きだ。これからも共にずっと頑張ろう。
いろいろ言ってゴメン。反省してます。
来年もよろしく。

38 梅野雄吾 A型 2.49 0勝0敗 0S 8H 29奪三振 WHIP1.22
近年のスワローズブルペンを支える若手筆頭は、開幕こそ出遅れたがしばらくして合流。まぁまぁ整備されていたリリーフ陣の中で居場所どうするかなと思ってたら、絶体絶命ピンチ時のスクランブル要員というとんでもない無茶苦茶な起用法でたびたび登板。無茶にも程があるだろと不安になる中、逆にこういう時ほど解放されるのか、結構平然とノーアウト23塁を切り抜けたりしてくれて、訳がわからない。ありがてぇなぁサンキューやでと感謝してましたが、その途中のよくわからないタイミングでひっそりと離脱。そのまま真相不明のままシーズンアウトっていう変な一年になってしまった。
力はある。安定感もちょっとずつ備わってきた。あとはバチっと起用法を定めるだけでいい。それだけでもう一段階上に行けると思うのよ、ごくごく単純にね。
先発できるだけの能力も全然ある。球種も豊富だし、引き出しもある。
でも前に本人はブルペン希望って言ってたよな。今はどうなんだろう。
とりあえず来年はなるべく清水を休ませたいんで、梅野と近藤には期待してます。頼むよ梅野。

39 宮本丈 B型 .286 1本 8打点 OPS.781
2017年の入団以降着実に己の存在価値を示し続けた異才。特に2020シーズンは哲人の負傷離脱も多く、その穴を理想的な形で埋めてくれたりもして、2021年に大きな期待を抱かせる内容だった。
残念ながら怪我でスタートは出遅れるも6月から1軍に合流。川端慎吾という代打の切り札がいる中で、その前の露払い的な代打として大いに活躍。持ち前の反応の良さやバットコントロールの巧みさで結果を残し続けていく。
さらにシーズン終盤にはピンポイントでのスタメン起用も光った。哲人が苦手にしている青柳晃洋登板日だけスタメン。哲人の休養日として機能するどころか、哲人不在を感じさせない打棒で打線を活気づけてくれた。本当に頼りになる。
底知れぬ打撃の才能はとどまることを知らない。内川も絶賛したその凄まじい打撃力。
難攻不落の怪物ロベルト・スアレスに唯一土をつけたタイムリー、栗林良吏のプロ入り後初被弾となる完璧な一発、山本由伸と互角に渡り合った日本シリーズG1とG6...
そして忘れちゃいけないのが、日本シリーズG1での大ファインプレー。ライトフェンス際の大飛球を激突も恐れず飛び込みスーパーキャッチ。そのまま背中を強く打ち付けて数試合欠場となった、あのギリギリのミラクルプレー。あれがなかったら、シリーズは一方的な展開になってたかも知れない。
ああいうプレーが出て奥川は結果7回1失点という好投になったんだ。それでまた奥川本人に自信が付くって考えると、丈のあのプレーはスワローズの未来をより輝かしくしてくれたハイパーミラクルファインプレーだってことになるんだよ。もう死ぬほど感謝しないと。
もし外野をそつなくこなせるのであれば、青木の後釜として完璧にフィットすると思う。まだ数年の猶予はあるから、それまで哲人の控えも務めつつ、外野練習を積み重ねて欲しいね。
間違いなく今後数年のオフはトレードの打診が来るはず。絶対に絶対に絶対に手放してはならない。
こんな才能、どこにも誰にもないんだから。
サンキュー丈。愛してるぜ。来年もよろしく。
DH制があれば使えるんだよ丈を簡単に。やろうよDH。欲しすぎるわ。

40 市川悠太 A型 なし
明徳義塾高校史上最高の投手という話だけど、残念ながらまだきっかけを掴めず。
イースタン奪三振率7.71はわりと優秀だけど、防御率4.50はなぁ。K/BBも1.89だから、制球も安定してなさそうで、そこもよろしくないなぁ。
身体がなかなか太くならないのはもう諦めるので、あとは心技体の心と技だな。
サイドスローという持ち味があって、馬渕がああやって評するくらいなんだから野球脳とか勝負勘は優れてるわけでしょ。
まだ高卒3年目が終わったばかりで焦ることはない。そのうち見られる日を楽しみにしてます。
頑張ってね。

41 雄平 A型 .500 0本 0打点 OPS1.000
野手転向後は攻守にわたって2010年代のスワローズを支えてくれた雄平。2014年の火ヤク庫時代のプレーは凄まじかったし、2015年は不振だったけど最後の最後に優勝サヨナラタイムリーを打ってくれたりと、頼れる右翼手として縦横無尽に大暴れしてくれました。
お疲れ様でした。ありがとうございました。

42 坂口智隆 O型 .160 0本 0打点 OPS.430
オープン戦での好調から開幕スタメンを勝ち取るも第3戦で自打球により負傷し登録抹消、その後も打撃の状態は上向かず、悔しすぎるシーズンの幕切れとなってしまった。
しかし2016年の加入以降、全く上がり目が見えず低迷し続けたチームにおいて、孤軍奮闘にも近いレベルで常時ハイパフォーマンスを披露し続けてくれたその頑張りに神様が応えてくれたのか。日本シリーズの対戦相手はかつての古巣オリックスバファローズ。さらにG2にて出場機会を得るとヒットも記録、さらにはさらには日本一決定の瞬間をレフトの守備位置で迎えるというご褒美。これは本当に本当に嬉しかったね。苦しんでた坂口さんが報われたって考えると、本当に嬉しかった。
まだまだ頑張れるよ。もう1回スタメンを奪い返すぐらいの気持ちで頑張って欲しいね。期待してます。来年もよろしく。

43 アルバート スアレス 不明 3.62 5勝3敗 1S 3H 70奪三振 WHIP1.48
先発陣の柱として期待されてたスアレス兄貴だったけど、スターターとしては結構不安定で波に乗れず。あまり見せ場も作れない中、シーズン終盤には配置転換でブルペン入り。これがハマってリリーフ陣に厚みをもたらしたばかりか、マクガフ休養時のパートタイムクローザーとしても機能。その明るい性格とリーダーシップで助っ人たちのまとめ役としても奮闘してくれた。
ポストシーズンも結果を残しつつ、日本シリーズG3では突然の制球難からフォアボールを連発、こりゃ疲労なのか使えなさそうやなぁと思ったけど、G6では先発の高梨の後を継いで好投。2回1/3を投げ切るピッチングで、勝利に大きく貢献してくれました。
胴上げのたびに率先して高津を空に飛ばしてくれたりと、その人間性も含めてすごく好きな選手だったんだけど。
残念ながら契約延長せず退団。新シーズンはKBOで迎えることとなったみたい。残念すぎる。
オーランド・ロマンもこんな感じで切ったよな、正直腹が立ってます。
でもホントありがとうアルバート兄貴。すごく感謝してます。あなたのおかげで僕は今年も諦めずに野球観戦できました。本当にありがとう。絶対に忘れません。
短気で我慢できない全国のスワローズファンの皆さん。もしこの先嫌なことがあっても、すぐに選手批判とか監督批判とかせずに、一旦落ち着いて、アルバート兄貴のありがたいお言葉を反芻してみてください。
tsubamesoku.blog.jp
だってそうでしょ。こんなんでも日本一になれるんだから。目先の勝敗に囚われすぎてはいけない。
今あらためてこのまとめ記事を読むとビックリする。まぁそりゃそうか。まさかあそこから日本一になれるなんて、誰一人として思ってなかっただろうから。
トータルで考えなきゃ。選手を信じなきゃ。監督を信じなきゃ。
それがファンだろ。
ありがとう兄貴。また会おう。

44 大西広樹 O型 2.82 3勝0敗 0S 7H 24奪三振 WHIP1.25
何とも言えず鳴かず飛ばずな2019年ドラフト同期大卒3人組の中で唯一の奮闘。シーズン中盤で一軍昇格を果たすと、ビハインドのリリーフからスタート。そこでの安定感を買われ、スクランブル時での無茶登板を任されたりもしたが、そこでまずまずの結果を残し続け、しまいには裏勝ちパターンとしての信頼を得るまでになった。勢いそのままに日本シリーズもベンチ入りを果たしたが、そこでのピッチングはイマイチで残念。まぁまだまだやなと。でも今年はよくやってくれた。
威力の増したストレートをガンガンゾーン内に投げ込んでいく破天荒スタイル。それでまぁまぁ何とかなるんだから、意外と野球は単純なスポーツなんだよね。
器用そうだから先発としても可能性があるけど、まぁこのままリリーフのスペシャリストとして道を極めるのも全然悪くない。
来年も頼むよ。

45 嶋基宏 A型 .200 0本 0打点 OPS.585
加入1年目は大した成果も残せず批判も浴びたりしたが、今季は心機一転。
出番はほとんどなかったが、ベンチの精神的支柱としてムード作りに尽力。ベンチで嶋が笑顔でいることで、選手たちは何度も落ち着きを取り戻したはずだ。
さらには塩見への配球読みアドバイス。キャッチャーならではの視点でアドバイスは、今季の塩見の躍進の大きな一因となったのは間違いない。
そして代打からのバント。数も多くはなかったけど、難しいのをよく決めてくれた、しかも嶋が決めるとめちゃくちゃベンチが盛り上がるっていう。ただのバント以上の相乗効果がある。死闘となった神宮ラストの阪神戦のバントは最高だったなぁ。
嶋は将来間違いなく楽天の監督になるし、全然スワローズの監督の可能性もあると思ってる。監督だけじゃなくてヘッドコーチとかバッテリーコーチとかね。実際来年はコーチ兼任だし。
ここでの経験は間違いなく彼のセカンドキャリアの宝になるし、この優勝はそこへの大きな自信になったはず。
楽天とヤクルトで日本一だからね、凄まじいじゃねぇか。
来年もよろしくね。

46 太田賢吾 A型 .222 0本 5打点 3盗塁 OPS.561
独特のポテンシャルを秘めた大器だが、今季はなかなか見せ場を作れず。
ただイースタンでは好調をキープし首位打者に輝いた。これはすごい。
24歳だからね、まだまだこれからよ。期待してます。




次のパート3で終わりになりますのでよろしく。