W杯抽選会速報

まだ出場全32ヶ国が確定してないのに抽選会やるのは微妙に盛り上がらない気もしますが。
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日本はGroup Eということに。



スペイン、ドイツ、日本、コスタリカ or ニュージーランド
絶望。まぁ絶望ですよ完全なる絶望。
しかし、せっかくのワールドカップ。せっかくですからポジろうじゃないか。
始まる前に諦める必要はない。
過度に期待するわけじゃなくて、気楽に可能性を論じる。それくらいのムード。
一応僕のブログは前回大会で「軸となるのは乾貴士酒井宏樹、Xファクターは柴崎岳」と断じて大正解となった実績があるので、ポジろうと思います。
throughthewire.hatenablog.com
よく見たら、この記事のタイトルも『せっかくなので』やんけ。せっかくムードじゃないW杯参戦はいつになるのやら...
軸プレイヤー&Xファクター発表はまた直前にやろうと思います験担ぎで。



前回大会はコロンビア、セネガルポーランドという組み分けで2位突破。今更ながら南米、アフリカ、欧州とバランス良かったね。
今思い返してもまぁいけなくもないかなグループでした。当時はハリルホジッチ監督解任とかで、そっちの内輪の絶望で死にそうでしたが。
今回はスペイン&ドイツというガチガチのガチ勢と対決。ヨーロッパのこのレベルとやれるのはW杯において初めてでしょ。オランダとかクロアチアとは違う、もう1個上のカテゴリーのチームと初めてガチで向かい合うことに。



皆さんもご存知の通り、このグループリーグを突破するには最低でも2位にならなくてはいけません。
どっちかを蹴落とす、つまりスペインかドイツを差し置いて2位になる。あるいはどちらも蹴散らして1位になる。
無理でしょと。絵が浮かばないと誰もが言うでしょ。
はい。無理ですよ。無理無理。
でもね、ゼロではない。一応ほんの少し可能性はある。
細い細い一本道なんだけど、存在はしている。
お教えしましょう。




1勝0敗2分
これです。これが現状考えうる突破パターンとして最も実現の可能性が高く、ほぼ唯一といっていい成功シナリオと断言していいでしょう。
解説していきます。
まず大陸間プレーオフ勝者のコスタリカorニュージーランドに勝たないといけなくて、既にそこから不安でいっぱいなんですが、まぁそこを大前提としないと話も広がらないので、そこは勝てるとした上で、
スペインともドイツとも引き分ける。これです。
勝たなくていい。どちらも引き分ける。これで大丈夫。
じゃあ実際に引き分けられるのかっていうと、大変です。難しいです。可能性は低いです。
ただ、勝つことと比べたら可能性は高い。勝たなくてもいいって考えたら、まだ多少は気が楽でしょ。
負けちゃ駄目です。負けたら話にならない。
引き分けるっていうか、負けないってことだね。これが大事。
引き分けたら勝ち点は両者1ポイント。勝ち負けがついたら3ポイント差がつく。とにかく差がつかないようにする。そのための引き分け。負けちゃ駄目。
グループリーグはたった3試合の勝ち点で競う。負けたら苦しくなるのは言うまでもない。格上、同格相手には絶対に負けない。これなのよ。
理想的シナリオはこうです。
初戦のドイツ戦を引き分け、続くIC Play-off2 (以下ICP2)に勝利、最終戦のスペイン戦を引き分ける。これで日本は2位突破。
1位突破がスペインになるパターンが日本にとって可能性高いかな。スペインがICP2に勝ち、続くドイツに勝ってくれたらこの段階でスペイン突破決定、最終戦は流し気味で日本とドロー。
1位突破がドイツになるパターンは難易度が上がると思う。ドイツは日本と引き分け、スペインに勝って、ICP2に勝つってなると、スペインは最終戦に突破をかけて勝利が必須条件になって全身全霊で日本にぶつかってくるから、それを日本がドローでしのげるのかっていうと、やっぱり難しそう。さっきのパターンの方が可能性ありそうだね。



こうやって書くとあまりにも都合が良すぎて現実味がないと思われるでしょうけど、まぁ日本がドローをもぎとれるとは正直思いませんけど、一応サンプルはある。
日本はドイツ代表と引き分けたことがあります。2006年のドイツW杯直前の親善試合。古くて申し訳ないですが、芸術的カウンターから高原直泰、個人技一発で高原直泰でリードするも、セットプレーから2点差を追いつかれる糞ゲームでしたが、ドロー。開催国と本番直前にわりとガチ目にやって引き分けられたのは評価していい。いうてもう16年前の話なんですが...
日本はスペイン代表に勝ったことがあります。2012年のロンドン五輪。相手のメンツがショボいのもあったんですが、日本が巧みに試合を進め、CKから大津祐樹の一発で金星。大津はその後伸び悩みましたが、オリンピックという大事な本番にピークを持ってこれたという持ってる男。香川真司遠藤保仁といった五輪やW杯本番で全く使い物にならなかったカス共と違って、大津や柴崎岳は頼りになったよね、ありがとう。感謝してます。あと勝てなかったけど延長戦終盤まで行った東京五輪もありますね。その直前の親善試合も引き分けたし。
あともうちょっとサンプルを。
1勝0敗2分のサンプルとしてオススメするのが日韓2002ですね。もう20年前ですか...
Group Fがまさに過去最強の死のグループだったんですよ。優勝候補筆頭アルゼンチン、実力派人気集団イングランド、不気味すぎる業師軍団ナイジェリア、北欧の雄スウェーデン
覚えてますか、どこが突破したか。首位スウェーデン、2位イングランドです。アルゼンチンはまさかのグループステージ敗退、あの最強ビエルサ軍はこんな最序盤で姿を消しました。
この時まさに炸裂したのが1勝0敗2分。1位も2位も1勝0敗2分。
注目すべきはスウェーデンで、死のグループと言えど正直この4つの中では一番力が劣るかなと思われてました。それは間違いない。
当時セルティックで爆発しまくってた主砲ヘンリク・ラーションはいましたが、ワールドクラスは彼ぐらいなもの。アーセナルで充実の時を過ごしていたフレドリク・リュングベリは本番では全くパッとせず。一応プレミアで当時それなりに主軸を張ってたメルベリ (懐かしすぎますわな)とかいたけど地味だし、一応ギリギリ若きイブラヒモビッチもメンバー入りしてたけど主力でも何でもない。もっと言えば当時のアヤックス時代のイブラはかなり凡庸で、同僚のミドとか若き日のアドリアーノとかの方がよっぽど得点力も爆発力があって興味深い存在だったイメージがある。
そんなスウェーデンの戦歴を振り返ると、まず初戦のイングランド戦をドロー。後半にダニー・ミルズのクリアミスから追いついた感じだったかな。古すぎますわな。確かギャリー・ネビルは怪我で招集外。そう考えるとジェラもいなかったし、苦しかったねイングランド。で続くナイジェリア戦をきっちり勝つと、3戦目はアルゼンチン。イングランドがナイジェリア相手にやらかさない限り勝利が突破の絶対条件となるアルゼンチンに対し、巧みに試合を進めて直接FKから先制。最後の方にPKから追いつかれるけど最後粘り切ってドロー。見事下馬評を覆しての死の組Fを突破、しかもまさかまさかの首位突破でミッションコンプリートですよ。
日本をこれに当てはめると、さっき書いたドイツ首位パターンになるんですよね。最終戦に日本は死に物狂いのスペイン相手にドローまで持っていけるのかっていうことになる。
無理っしょ。まぁ知らんけど。
まぁでも良かったよワールドカップ行けて。こうやって妄想だけでも楽しめるんだからね。ありがたい。
田嶋と森保は消えろ。今すぐ出てけ。今すぐ。



このように1勝0敗2分が実現できたら突破確率はかなり高いんですが、でも突破できないパターンもある。それはまさかまさかの三つ巴1勝0敗2分パターン。
サンプルもあって、EURO2004ですね。またまた古くて申し訳ない。
登場人物はイタリア、デンマークスウェーデンですね。またまたスウェーデン登場。1勝0敗2分の使い手ですな。
3チームが1勝0敗2分で並ぶという異例の展開。最後は得失点差でイタリアが敗退。1回も負けてないのに敗退とは辛すぎますわな。まぁスウェーデン戦終盤のイブラの変態ゴールは凄かった。イタリアは日韓2002の傷が癒えてない感じで、代わり映えのない面子がマンネリっぽい中でカッサーノが孤軍奮闘。カッサーノはEURO2012も良かったよね、ユーロ男。2006年には掠りもせず。デ・ロッシは2004にはまだ居ないか。アテネ五輪にいたよね確か。でもイタリアはその後ドイツ2006で24年ぶりのW杯制覇。メンツはわりとマンネリメンバー継続も勝ち切っちゃうのは、やっぱりマルチェロ・リッピって凄いよなっていうことになるんだろう。リッピとカペッロは、やっぱり凄いよ。間違いなく。
もし日本が1勝0敗2分で得失点差敗退となったら、しょうがない、その時は胸を張って帰ろう。俺たちは無敗なんだ、世界17位なんだと胸を張って帰国しよう。



最後にちょっとだけ対戦相手の現状の紹介を少し。
2022の優勝候補としては現状フランス、ブラジル、アルゼンチンでしょうか。大穴でイングランドが挙がる感じかな。ドイツとスペインはそこからちょっと落ちる位置にあるのがリアルなところか。ポルトガルとかと並んで、可能性はあるよ枠。
まず初戦に当たるドイツ代表。
ブラジルW杯2014優勝以降は世代交代の波もあって緩やかに落ちて行ったが、昨年のハンス=ディーター・フリック監督就任以降は少しずつ整備されて行っているイメージ。この名将は攻守のメカニズムの構築、組織の雰囲気作り、メンバーの人選といった監督業全てにおいて特筆すべき能力を持っている。代表監督に留めておくには勿体なさすぎる存在だが、まぁそれはあとで考えるとして。
有力な若手も揃ってはいるが、正直まだまだパンチには欠けるかなっていうのが個人的イメージ。優勝をもぎとれるようなタレントはいないかな。でもノイヤーが健在なら厄介ですよねどう考えても。
軸になりそうな選手はチェルシーで活躍するリュディガーとハヴァーツ。トゥヘル監督の元で主力としてプレミアリーグで奮闘してますが、リュディガーは次の夏のマーケットの目玉として各ビッグクラブから狙われており、11月のW杯本番をどういう状況で迎えてるかは不明。まぁそれは誰しもがそうなんですが。
そして第3戦で激突するスペイン代表についても。
こちらも世代交代の途中ですが、2018年就任のルイス・エンリケ監督の元、成果は出始めている。EURO2020のベスト4、UEFAネーションズリーグ20-21準優勝と着実な歩みを見せていて、期待感は高まっている感じ。
中心選手はなんといってもぺドリ。2002年11月25日生まれですか。来たるW杯大会中に20歳になるっていう若者で、今はまだ19ですが既に貫禄十分、もう既にリーガを代表する選手として君臨している若きスタープレイヤーです。正直注目選手に今更挙げるのも恥ずかしいぐらいにド真ん中直球のスーパープレイヤー。
偉大なるアンドレス・イニエスタの後継者と称され、本人も当然ビッグリスペクトを抱いていますが、わりと質実剛健で精度がとんでもないイニエスタとちょっと違って、ぺドリにはファンタジーアが少しある。結構トリッキーというか曲芸も優れているのがぺドリの特徴で、ファンタジスタがほぼ絶滅した現代サッカーにおいて、忘れかけていた喜びを与えてくれる有難過ぎる存在。イニエスタにほんの少しロナウジーニョのフレーバーをまぶしたのがぺドリ。もう夢の存在やないかと。
スペイン代表ではついに背番号10番を与えられて、いよいよその時がやってくる。末恐ろしすぎますわ。
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あと注目はやはりアンス・ファティですかね。こちらも2002年10月31日生まれの19歳。久保建英との2トップでカンテラ時代に暴れ回り、トップチーム昇格後もゴールを連発した驚異的怪童は、残念ながらここのところ故障禍から抜け出せずにいる。カタール2022に間に合うか不明ですが、復帰するたび即座に結果を出し続ける不死鳥ですから、ぜひ本番にぴったり間に合わせて日本戦以外での躍動を期待したいところ。
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バルサではファティが10番でぺドリが16番ですが、代表だとぺドリが10番でファティは何番になるんですかね。