せっかくなので

今度、W杯がありますよ。未だに我らが日本代表は本番のメンバー23人すら決まっていない状況です。他の大半の国々はもう着々と選考を終え堂々と最終メンバーを発表しているわけですが、まぁ弱者の立場からすればもう既に駆け引きを行ってもいいのではないかと。情けない気もしますが、尽くせる手は全て尽くすし、打てる手は全て打つと。ギリギリまで発表せずに相手に少しでも嫌らしさを感じさせることができれば、それでいいのではないか。しょぼいと言われようが、可能性のためなら最善を尽くす。厭うことはない。


もうここ最近ネガティブな報道しか存在しておらず、明るくなれと言われても土台無理な現実が目の前に横たわっているのですが、まぁ泣いても喚いても過去に戻ることはできませんので、一発この際アホになってポジティブな話をしようじゃありませんか。
ということで、今から日本代表がW杯に臨む上で武器になるところ、拠り所にすべきストロングポイントを挙げていきますので、この文章を読んでくださっている貴方も一瞬その気になってみてください。
羅列していきます。全部、個の力です。


1) リーガでも奮闘しているウィング「乾貴士」の存在
スペインリーグが最もレベル高いというのは疑う余地のないところで、そのリーガ・エスパニョーラで定位置を確保し輝きを放っている乾貴士こそが今回の日本で最も軸となるべき存在であり、彼中心のサッカーを構成すべきである。苦しい時間帯ではキープで味方を押し上げさせ、勝負所では持ち味の突破力で攻撃のソリューションを何かしら提供して欲しい所。負担大きすぎるし、いろいろ担わせすぎですが、一番頼りになる人なんだから当然。むしろできる人だから、期待してます。責任感ある人だから、大丈夫。
2) リーグ・アンで成長し続けるサイドバック酒井宏樹」の存在
失敗に終わった前回大会から4年が経ち、さほど上積みがない日本代表の中でも数少ない好材料として、攻守に大きくグレードアップを遂げた酒井宏樹の存在を忘れてはならない。持ち前の恵まれた肉体とダイナミックな運動能力で攻守両面に負うところが大きくなるはず。彼ならではの空中戦の強さはセットプレーで攻守に大事になってくるし、彼の馬力と走力は日本代表の攻撃の奥行きを作り出してくれるはず。多分本番では右サイドバックとは思えないほど目立つと思う。右サイドバックのくせに目立ち過ぎってなりそう。まぁ昔から宏樹は目立つ人だったからね。
3) プレミアで長年健闘するセンターバック吉田麻也」の存在
世の中には未だに闘莉王・中澤の幻影に囚われている人も多いでしょうが、プレミアリーグというディフェンダーにとっては地獄の環境下でも長きにわたって活躍を続けている吉田麻也は、本当は日本代表史どころかアジアのサッカーの歴史においてもトップクラスの実績を持つディフェンダーと言えるのである。流石に過小評価がすぎるのよ。もちろんポカがちょいちょいあるのは否定できませんが、麻也がある程度コンディションが整っていれば一人でもそれなりに各国の強者ストライカーどもを抑え込むことができると思います。
4) ブンデスで確固たる地位を築いているキャプテン「長谷部誠」の存在
あのしょーもないエルボーのせいで不安視する声も出ましたが、基本的に長谷部はいつだって苦境を乗り越えて這い上がってくる強い人なので、心配はいりません。この人もコンディションさえよければ確実に試合を支配できる人だから。この前のバイエルン戦のパフォーマンスは圧巻だったでしょ。体調が良くて、使い方を間違えなければ。
5) トルコで再び流れを戻してきたサイドバック長友佑都」の存在
彼もいい加減おっさんなんですが、ここ最近は調子も上がっていて、流れがいい。経験は豊富だし、実力もさほど衰えていないので、上手く波に乗ってくれれば。
6) スペインで時折魅せてくれる孤高の天才「柴崎岳」の存在
最近の岳は調子がいいのか悪いのかよくわかりません。ただこの人の場合は自分の調子とか相手の強さとかあんまり関係なくて、いつだって自分のやれることを8割9割ぐらいやってくれる。こう書くとしょぼく響くかもしれませんが、逆に言えばどんな場面どんな相手であっても確実に8割9割のクオリティがもたらされるという。本番で萎縮する人が大半の日本代表において、8割9割がどれだけ大きいことか。天皇杯の3回戦であろうが、レアル戦バルサ戦であろうが、岳はいつだってあんな感じのパフォーマンスを見せてくれる。正しく適切に使えば絶対何かしらもたらしてくれるわけだから、間違えないで欲しい。今大会のXファクターとなりうるのは絶対に柴崎岳だ。



以上の6人が今大会の強みです。世界に出しても恥ずかしくない、自慢していい6人。この6人を軸としたチーム構成を練って欲しいです。
僕が考えたのは4-3-3ですね。GK川島or中村航輔。DFは右から宏樹、植田、麻也、長友。MFはアンカー長谷部でその前に山口と大島。FWは右から柴崎、大迫、乾。
試合中はだいたい長谷部が最終ラインに吸収されて5バックの陣形となって、人数で守りきる。
カウンターとなれば大迫と乾のキープを起点に押し上げ行く。乾単独の仕掛け、大迫と乾のツーメンゲームで単純に崩す、岳の単純なアーリークロスをピンポイントで合わせて行く、あるいはカットインからの岳の左足ミドル、さらには宏樹や長友がオーバーラップで厚みを出して行くパターン、山口や大島も勝負所で飛び込んで行くだけの嗅覚はあるはず。
リード時の交代は岡崎inで岳or大島out。原口inで乾out。本田inで大迫outかな。馬力が欲しいなら岡崎や原口のところは武藤がいいかもしれない。中盤がガス欠気味なら三竿健斗の投入も考えていいね。フォーメーションをいじるなら3-1-4-2みたいな感じが適切かと。長谷部が最終ラインに落ちて、アンカーは健斗が適任か。2トップはその日のコンディションが良さそうな二人を残すと。大迫乾か、大迫岳か、乾岳か。乾岳はやばそうだけど、意外と面白いか。
ビハインド時もしくはギアアップ時の攻撃寄りの交代は久保inで山口out。これで中盤を岳と大島で組むファイアー気味になる。さらにもう一人センターハーフを削って武藤inにして4-2-4気味に構えてもいいかもしれない。
キーパーは思い切って中村航輔にして欲しいんだけど、この前ちょっと怪我したからね。コンディションをギリギリまで見極めて、調子いい方を使ってください。永嗣に不満があるわけじゃないから、ポジティブにどっちでもいい。
バックなんだけど、昌子源はピークまで上げていけてないし、槙野は本番で頼りにならないと思うので、もう思い切って植田にして欲しい。あまり難しく考えるとボロが出るけど、W杯って得てして肉弾戦、空中戦だらけの展開になりがちで、そうなれば彼の野生的な長所が活きるよ。だからぜひ。
本当は山口蛍も大島僚太も使いたくないんですが、ガーナ戦のメンツの中で選ぶとなるならこうしかないのかなと。僕としてはエールディビジで頑張っている小林祐希を選んで欲しかった。彼が現役日本人の中で一番センターハーフとしてのバランスがいいと思ってたから。でももう無理なので、無難なところで山口と大島。高さを重視するなら健斗でもいい。井手口はなし。試合に出てない人は絶対に使っちゃダメ。本当は23人にも入れちゃダメ。精神的支柱になれるベテランでもない限り。
センターフォワードはキープ力を考えて大迫にしたけど、これも見極めて欲しい。もし久保裕也がコンディションよければそれなりにポストプレーができると思うので久保でも全然いいし、もし武藤嘉紀が元気なら普通にスターターで使うのも全然あり。武藤は独特の嗅覚と感性を持っているので、面白いタイミングで得点を取れるかもしれない。
岡崎は2002年の中山さんと同じ起用法でいい。リード時に前線からひたすら神風プレッシングをかける役割。
本田さんは大迫の控えでよし。ポストプレーをさせる役割。予選のオーストラリア戦と同じでいい。
原口はガス欠した乾の代わりで使う。
香川は使わない。いや、香川は呼ばない。



以上です。健闘を祈ります。