#6 "Papi's Home" Drake

www.youtube.com
こういうのが得意なんだよね。元ネタに強い曲を用意して、その曲のメロウネスを自分のラップと混ぜ合わせることで心地よいアトモスフィアを作り出すっていう必勝パターン。
ラップは弱いんですよねデビュー以降ずっと。でもこの作風で行く場合、ラップも強かったらコッテリしすぎると思うの。元ネタの旨みを邪魔しない程度に薄味っていう、そういうラップが逆にちょうどいい節もある。結果論でしかありませんが。
Drake自身が歌える人なんで、美味しいメロディに対する理解が普通のラッパーと比べて優れているっていうのもあると思う。どういうメロディが心地良いかっていうのがわかっているので、普通のラッパーが選ばないようなネタ使い、トラックを選べてる気もする。
この"Papi's Home"も傑作。終盤の盛り上がるところで後ろのMontell Jordanと一緒にユニゾンする感じなんか最高すぎる。あーこういうところだよなって思った。ここぞのポイントをしっかり押さえられるのはポップスターとして大事な要素。
とてもいいよね。元ネタのゴスペル名曲"Daddy's Home"と合わせてチェックしてください。
www.youtube.com
90年代R&Bと言えばMary J. Blige以降のヒップホップソウルが主流なんですけど、そういった楽曲をサンプリングネタとして採用するDrake。つまりいわゆるヒップホップ的ビートをR&Bに活かした楽曲を、今度はサンプリングという形で現代にヒップホップとして蘇らせるという逆輸入に近い形。
Drakeチームは絶対にPuff Daddyと音楽的趣味が合うはずなんで、そこのやりとりがあれば面白いんだけど、揉めてたっけ前に。そんな気がするわ。一応けっこう昔にLoving You No Moreっていうナイスコラボもあったけど、それぐらいだし。0 to 100のトラックを奪い合ったんだっけか。もう覚えてねぇわ。
Puffの新譜をNoah 40 ShebibとかBoi-1daに作らせたり、Drakeの新譜をChucky ThompsonとかMario Winansとかに作らせたりとかしたら絶対クラシックになるのにね。もったいない。
www.youtube.com
throughthewire.hatenablog.com
さっき名前を出したMary J.サンプリングの名曲。この曲はタイムレスで素晴らしい。いつ聴いても最高。
f:id:throughthewire:20211218224915p:plain
昔の曲をYouTubeで見ると、必ずこの手のコメントを見かけるんだよね。
ほんと昔の映像とか見返すとびっくりする。当たり前のように密で、当たり前のようにみんな大声で叫んでて。
死ねよ武漢。死ねよ中国。ほんま世界をぶっ壊しやがって。死ね。

#7 "Eat Sleep Dance" 犬吠崎紫杏 (cv.長谷川玲奈)

www.youtube.com
僕の応援している長谷川玲奈さんの第2弾シングル。
萌え絵ではありますが、声自体は落ち着いてて大人っぽい。だからハウスに合う。エレクトロハウスにはクールで媚びないボーカルがいい。
何となく"Pursuing My True Self"っぽいのはAメロのウィスパー風ラップ風歌唱がそれっぽいからかな。
一応貼っておこう。
www.youtube.com


昨年の"good night baby"の大好評を受けての第2弾。
ほんと最高だった"good night baby"なんですが、なぜか私のミスでブログ年末記事に入れ忘れるという大失態。最悪や申し訳ない。
こちらも忘れずチェック。
www.youtube.com


3月に二十歳になったばかり。早生まれ最高。可能性の塊よマジで。れなぽん頑張ってね。
お誕生日イベント最高でした。あれ今年だよねなんかすげぇ昔のような記憶だけど、ほんと楽しかったよサンキュー。
来年も期待大ですな。

www.instagram.com

#8 "Party For Two" Jesse McCartney

www.youtube.com
あの天才美少年もそれ相応に歳を重ねて今や見た目は完全に胡散臭いチョビ髭おっさんになっちゃいましたが、才能は依然枯れておりません。
ボサノバ調のスムースダンサー。落ち着いた歌唱と甘いメロディ。もうちょっとブリッジとか落ちサビとか用意できたら完璧でしたが、まぁええか。
3rdアルバムが2008年で4thが2014年というペースで、その4枚目から今作までまた7年もかかったのか。まぁリリースできてるだけ幸せよね。
4thアルバムは問答無用の傑作、大好き。当時僕がハワイのアラモアナセンターで偶然彼の新曲を聴いて、この曲ええやん誰の曲なんだと調べて、おぉJesse McCartneyええやん懐かしい、生きとったんかワレってなった思い出があります。
ほんと彼は過小評価されてますよ。みんな興味あったら掘り返してみてください。
www.youtube.com
www.youtube.com
www.youtube.com

#9 "Believe What I Say" Kanye West

www.youtube.com
サンプリングを軸にしてポップでキャッチーに仕立て上げる手腕ですよ。古き良きカニエっていうところか。



ちょっと昔話をしましょう。
天才プロデューサーとして数々のヒット曲を産み出し始めていたKanye Westが自らデビューするにあたって、勝負曲として構想があったのが、Lauryn Hillの"Mystery Of Iniquity"のサンプリング。当然その許諾を得るためにコンタクトしたんでしょうけど、まぁおそらくカニエの横柄で尊大な態度に警戒心も出てきたんでしょうね、それか単純にローリンが調子こいてたのか。
サンプリング許可は降りず。
ブチギレたカニエはサンプリング予定だった箇所のフレーズを別のシンガーに歌わせ、演奏は自分製の物を用意し、擬似サンプリングのような形でトラックメイキング。しょうがないのでローリンには作曲者としてのクレジットを与えることで妥協。最終的には自らが望んだプロダクションに成功するという。
2003年ぐらいですかね、そんなことがありました。
動画も貼っておきましょう。
www.youtube.com
いやぁ名曲。良かったよね。これが陽の目を見ない可能性もあったと考えると震えますな。


時は流れて2021年。
両者の立ち位置は当時と大きく変わった。音楽業界におけるポジションも、パワーも、当時とは全然違う。
今のカニエがサンプリングさせてよとお願いして、それで今のローリンが嫌ですなんて断れるわけがない。
そこのタイミングでサンプリングネタとして選ぶのが"Doo-Wop (That Thing)"という、このあたりの図々しさね。
だって彼女のナンバーワンヒット曲やないかい。そこを遠慮することなくズケズケと選んじゃう。もうこりゃわざとでしょ。
まさにsuccess is the best revengeというヤツですな。
自然とあの頃のハングリーな思いも蘇って、あの頃の作風に近くなったんだろう。


嫉妬深くて執念深いカニエさん。
かつてヨーロッパMTVのアウォードで負かされてブチギレたことのあるJusticeには代表曲サンプリングでリベンジ。
昔サンプリングを断られたローリンには代表曲サンプリングでリベンジ。
残されたライバルはTaylor Swiftだけやね。あとはここをブチのめすのみ。
それが終わったら大統領一直線、といったところか。
長生きしてください。基本的にはずっと応援してます。

#10 "WusYaName" Tyler, The Creator

www.youtube.com
90年代前半のR&Bヴァイブでスイートにラブソングをけっこう呑気にかます感じは、まぁここ数作のわりとラブソング多めの流れで言えば全然あり得なくはないんだけど、そこに謎のメタファーや複雑な伏線回収とか仕込まずに、そんなにひねりなく直接的に届けるなんてね、ここでそれをやるんだなという驚きは少しありましたけど。
でもアルバム自体がちょっとラフ目な作りにあえてしている感じがあって、DJ Dramaのナレーションがいくらかミックステープみたいな雰囲気もあえて作ってるような感じの、まぁ言うて本気アルバムではないんですよ勢いで作ったんですよ〜みたいなアリバイ工作。
これのおかげでベタが許されるようなところがあって、巧みな自己プロデュース。
前作の『Igor』がとても作品性の高いアルバムだったこともあって、ここからのTylerはそれこそAndre 3000みたいに芸術家としての振る舞いを強要されるっていう周りの認識もあったと思うのよ。作り込まれてて志があって崇高で精巧な作品を作り続けなくてはいけないっていう。
そこを上手く避ける。逃げ道として丁寧に小細工を仕込み、今作はそういう感じなのねと周りに理解させて納得させ、フラットな耳、フラットな環境を整える。上手いですね。
いろいろなアイディアがあった中でアルバムカラーや構成の面で実現出来なかったモノを、いいタイミングなので披露する。面白そうだけど扱いに困っていたアイディアをせっかくなので投入して、アルバム単位に並べる。悪い意味でとっ散らってもしょうがないラインナップを、DJ Dramaお馴染みのナレーションを入れることでもうその散らかりをコンセプトにしちゃって「あーミックステープみたいなコンセプトなのかな」と周りにわからせる。
上手いのと、律儀やね。いい加減に雑に投げっぱなしにせずに懇切丁寧に組み立てる。
ほんと前から言ってますけど、真面目よねTylerは。真面目で律儀。本人に「真面目ですよね〜」なんて言ったら殴られると思いますが。
クリエイターですから。そりゃそうか。

#11 "Nintendo Switch 2021冬CMの曲"

www.youtube.com
このCMの中盤あたりから後ろで流れる曲が素敵。スマブラやってる野郎共がうるさくて邪魔なんですが、耳を済ますと良い感じの歌が流れてる。ちょっとクリスマスチックな、ホリデーシーズンに相応しそうな素敵な歌。
曲名を知りたくて、しょうがないので任天堂に直接メールしました。教えてくださいって。
そしたら衝撃の返事。
「恐れ入りますが、CMに使用されている曲については当社でも情報を保有しておらず、ご案内をおこなっておりません。」
はぁ?馬鹿じゃねぇの。
このまま引き下がるのもアレなので、もうちょい突っ込んで、このCMを作った会社に直接問い合わせるので、どこが作ったのか教えてくださいとメールしました。
その返事。
「恐れ入りますが、お問い合わせの内容につきましては個別にご案内をおこなっておりません。」
まぁね。


こういうふざけた態度で音楽業界はどんどん衰退していくんだよな。せっかく好きになれたのに、こんな入り口手前でドアをピシャッと閉めるか普通。ほんとクソですよ。
オメェら一生花札だけ作っとれクソが。



そういや思ったんだけど。
なんでジャニーズとか48グループとか坂道系の人たちってクリスマスソング作らないの?
すごい手軽で効果も抜群だと思うんだけど。
クリスマスソングなら多少歌い手が微妙でも雰囲気で持っていけるじゃん。あーなんかいいなぁぐらいにはなるじゃない。
可愛い女の子がクリスマスソング歌うの素敵じゃん。イケメンがクリスマスソング歌うと映えるじゃん。
フラットな状態でリリースする曲よりも、すごくお手軽にプロップスを得られると思うんですが。
なんでやらないんだろう。
代表曲がない乃木坂とか末端零細ジャニーズとか、クリスマスソングやりゃいいのに。
やってるけどオレが知らないだけとか。
そうかもな。
www.youtube.com

#12 "Tokyo2020開会式のテーマ" (嘘)

www.youtube.com
いやぁ最高っすね(白目)。
林檎さんらしい情緒と東京愛が炸裂するスウィンギンなジャズ。東京というハイパーメトロポリスを連想させる色鮮やかな音色がワクワクさせる。忙しなく眠らない街を表現できていて、素敵。
個人的にはRIP SLYMEの"Tokyo Classic"、ペルソナ5の"Tokyo Daylight"と並んで、3大Tokyo名曲のひとつとして、今後語り継いでいきたいなと思ってます。
www.youtube.com
www.youtube.com
RIP SLYMEかよ...(涙) 大の大人が何やってんのよホント。もう別に今更多くは望みませんので、静かに健やかに暮らしてください。
P3PとP4Gが現代機コンソールで出るっていう噂がまことしやかに囁かれてますよね最近。本命の最新作6も含め、どうなりますかね。我が弟は自信満々に「6を確信した」と宣言してました。信じよう。頑張れアトラス。