14曲目のMary Poppins風hookもgood

4位は我らがNas『HIP HOP is dead』です(久しぶりに頷く観客たち)
初めて聴いたときから3回目ぐらいまで正直何も感じなかったんだけど(hook,弱いですから)、ところが4回目あたりから急にその重みと出来の良さを痛感した次第です。もし11月とかにこれがもう少し早く発売ならこのランキング1位になってたかも。それくらい大きい一発だ。
Album Titleで問題提起し、前半でたくさんの議論を喚起させ、Jayとの歴史的banger"Black Republican"(タイトルもいい!)あたりからはnice guest陣(Kelis,Kanye,Chrisette Michele,Tre Williams,Snoopのいずれもいい仕事でした。特にTreはdramaticなAnthony Hamiltonになれる?)を絡めて楽しいひととき(休憩タイム?)を過ごし、ふざけすぎたthe Game(おもしろいけど)&飼い殺されたMarsha客演曲を挿み、最後にNas本人の見解をアカペラrapで披露してもらう、という完璧な流れ。強いて言えば、BonusTrackの2個め"where y'all at"の中でのscratch("Made You Look"から)で「Where the gangstas at?」よりも「Where the dimes at」の方が回数多い点、同曲の最後(albumの最後でもある)に「ヒュー!」と言って終わっていく点、あと全体的にb****という言葉が増えてる(社長のせい?)点、この3点を除けばスキのない鉄壁のalbumである(3点もあるのに「スキのない鉄壁」かよ)。
最初、このalbumの国内盤に解説と対訳が付いてないことに腹を立てた自分がいました。でも今ならはっきり言える。このalbumは自分で噛み砕くべきだ。他人による解釈をそのまま受け入れるのではなく、自分でNasのrapを聴き、lyricを読み、自分でその真意をつかみ、自分なりに考えていくべきである。
こんなalbumを作るあたり、不器用ではあるけれど誰よりもhiphopを愛してるNasという男の素顔を見た気がする。そりゃKelisと結婚できるわけだ。うん、BeyonceじゃなくてKelisを選ぶNasの感性、僕は好きです。
この先hiphopがどうなるのか不明だけど、確実にこの1枚は歴史に刻まれていく。HIPHOPが好きな人、これは必聴。ぜひぜひ。
以上、長くなりましたが。いよいよ明日からTop3!!!