Take 'Em To The Bridge

Joeの新作がけっこう良かったと思います。『Bridges』。
60年代70年代80年代に帰っていく感じの作風は昨今の業界では定番の手法になっておりますが、「オレはもっと気持ちいいのを知ってるぜ」的なプロダクションたちが並ぶ今作の充実っぷりは、凡百のソウルシンガーたちでは作り出せないレベルにあるんじゃないでしょうか。やっぱりね、実際にこういうのを聴いて育って来たわけで、それにたぶんJoeは有名どころからマイナーなものまでたくさん聴いているでしょうから、この手の引き出しなら任せなさいというか楽勝でしょ的にこなした感じがあります。
なんかJoe自身は「人と人をつなぐのが橋」みたいなことをおっしゃってたと思いますが、音楽的に過去と今をそして未来をつなぐような、そういう橋でもあるような気がします。
決して過去を美化するのではなく、過去からパクったのでもなく、自分の幼い頃に存在したイノセントな想いへの回帰。そのための60年代70年代80年代ソウルなんだろうって最近思ってます。
実際は単なるパクリでしょうが。