No.20 Bruno Mars "Chunky"

この前のUSアルバムチャートを見ますと1位はメタリカだそうです。この界隈は疎くて正直よくわからないんですが、メタリカって実はU2とかコールドプレイばりの立ち位置にいるんだろうね。ちょっと意外でした。ぶっちゃけマリアーノリベラのやつの一発屋ぐらいにしか思ってませんでしたので。失礼申し訳ない。
それで残念ながら2位に終わってしまったのがBruno Marsの『24K Magic』。内容的には満足度が高くてこの結果は残念極まりないんですけど、彼にはこの方向性も捨てること無くキープしていってほしいと思います。別に常時この作風でなくていいので、時折こういうのを出してくれると嬉しいです。捨てずに取っておいてくれさえすれば。


で、この"Chunky"という曲。
「9曲入りのアルバムを今出す人は必ずスリラーを意識している」ということを以前書いた気がしますが。
Brunoの3rdも例外ではありません。特にこのtrack2にあたる"Chunky"はもうビートの跳ね具合とか煌めき方とかがまさにスリラーの2曲目"Baby Be Mine"を彷彿とさせている。"Chunky"の方がよりチル感というかジャム感があって僕は好きですね。
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動画の最後、主役を差し置いてコーラス隊が男女のペアを作って戯れてるのに対して、主役はひとり真面目に歌っている姿がね… なんか合コンみたいでちょっと複雑な思いになった。合コンとか行ったこと無いけど。
ついでに"Baby Be Mine"も。




しかしながら、なぜこうしてチャートで首位を獲れないのか。
もちろんチャートなんてどうでもいいけど、日本と違ってアメリカのチャートってなかなか有用な指標であるからね無視できない。
そりゃ4thクオーターしかも年末深くなんで激戦は間違いないんだけどさ。
それで考えたんだけど。
今作は良かったんだけどね、作風なんかはモロに僕好みで。愛聴させてもらったんだけど。
今あいちょうを変換したら愛鳥が先に出た。最近愛鳥してねぇなぁ。たまには愛鳥せんと。
考えたんだけど。『24K Magic』にはなんかこう"らしさ"がないというか。らしさっていうと北の富士みたいで陳腐過ぎるので言い方を変えると、別にこの曲だったならば別にBruno Marsじゃなくてもいいんじゃないかっていう。別にBruno以外の別のシンガーが歌っても変わらないんじゃないかっていう。
それってけっこう問題だよね。よろしくない。
アルバムの曲で"That's What I Like"っていうのがあって僕けっこう好きなんですよね。バウンシーな導入から加速して行って一気にドラマチックに演出するBメロ、そしてロマンティックに彩るサビと、構成がたまらんのですけど。
この曲なんて言ってみれば普通のR&Bでしかない。今時のR&B。もちろんそういう普通のタイプの曲をBrunoが歌うっていうのは今までなかったことで、僕はそういうのも必要だと思うし好きだし有り難いんですけど、後世残って行くクラシックかというとまた別だったりするっていう。
別にTrey Songzが歌っててもおかしくない曲なんだよな。下手したらBrunoもちょっとTreyに寄せているっていうか、あんまりBrunoらしいボーカルが出ていないから、知らん人にコレTrey Songzの新曲ですと聴かせてもわからんかもしれん。
一応ブリッジの叫びというか求愛のところはBruno Marsだなと印象づける素晴らしい歌唱が出てるんだけどね。良い曲なんだけどね。

ブリッジを聴くと、これJames Fauntleroyだろうななんて思ったのよ。言っちゃ悪いけどChris Brownの名曲"Up 2 You"っぽいからさ。でも実は違うんだよね。むしろ"Chunky"がJames Fauntleroy参加っていう。
オレも鈍ったな随分と。(※ゴメンJames Fauntleroy参加だった。オレの勘もそんなに鈍ってなかった)



とりあえず次のステップは注目だね。Brunoがどう漕ぎ出して行くか。