元々特別なオンリーワン

やっとこさファレルのソロアルバムが(しつこくて申し訳ない)この世に現れました。うん。よかったと思うよ。
でもみんなディスるんだろうな待たせた割にはこんなモンかよ!とか、カニエのアルバムより云々とか。
まずカニエと比較するのはやめようね。カニエはラッパーで、ファレルは基本はシンガーなんだから(ちゅうか元を正せばどっちもただのプロデューサーなんですが..)土俵がちがうんです。たしかに天才が2人いれば比べたくなるというのは、まあ人の性ですが..
どうやらみなさん自分のことを棚に上げて人のことをとやかく言ってけなすのが好きな人種みたいですから、批判は他の人に任して、僕はここで善人ぶって、Pくんのことをホメまくろうと思います。だって、そういう文章のほうが読んでて気持ちいいじゃんね。
では、こんな感じ。
まず、とてもカラフルで刺激的なアルバムでした。切り口が多い分、とっつきにくいかもしれないが、長く楽しめそう。この刺激感は03年のネプチューンズのコンピ『Clones』と比肩するものであるが、こっちはソロアルバム(制作も個人)なのでより楽曲全体で統一されてるイメージがあります。
まず耳に残るのはその強烈に変態なドラムパターン。ファレルの本質はやはりドラマーなんでね、あえてずらしたり突っ込みすぎたりするのは彼の独特なリズム観(リズムへの価値観)なのでしょう。存在感の強いドラムは聴いてて気持ちいいものですね。興奮してきます。(ドラムが良かった話でいえば、ネプチューンズ制作のTI"Good Life"もドラムがドラマチックに演出してました。ぜひTIの『King』で確認を。いいアルバムなんで)
印象的なのは得意のプリンス調ですかね。"I really like you"~"Take it off(Dim the lights)"の流れでプリンス趣味全開。後者の曲はファルセット、メロ共々殿下マナーです。
あとは名曲"Number One feat.Kanye West"ですね。オマリオンの"Touch"にも似た宇宙的トラックが大人です。はしゃぎ過ぎのカニエですが、fresh like the prince of Jazzy Jefみたいなラインがあって好感持てます。
最後に、歌詞についても少し。まあヴォーカルはあくまで楽器の一つであり、歌詞の内容なんて本当はどうでもいいんですが、なかなか面白い歌詞に関してはホメようと思ってます。"Angel"の歌詞を少し意訳しつつ記します。
「ああ、オレもつい慎重になるよ。だってマジで彼女がいとしいからさぁ。う〜ん、どうやってアプローチかけよっかなぁ..えっ?彼女のお父さんに取り入る?!そっか、なるほどね。ピンポーン!(注:これも歌詞の一部です。なんかR.Kellyの"Trapped in the closet"的なやり方ですな)あっ、お父さんどうも。あの〜、今夜娘さんと少し出かけたいんですけども..あっ、いえいえ。ちょっとショッピングモールに行くだけですよ。彼女には指一本、触れませんから。まさか、僕が嘘をつくとでも?」