初日

今年もやりましょう。
2009洋楽ヒップホップアルバムをランキングにしました。
果たしてこんなのを楽しみにしてる人が存在しているのかどうか不明だが、まあ暇なんで。
まずはランクインさせたアルバムたちを羅列しときます(現地発売日順)。計26枚です。

  • 2/24 『Padded Room』Joe Budden
  • 3/24 『Pray IV Reign』Jim Jones
  • 3/31 『R.O.O.T.S.』Flo Rida
  • 4/7 『The Last Kiss』Jadakiss
  • 4/21 『Deeper Than Rap』Rick Ross
  • 5/12 『Crime Pays』Cam'ron
  • 5/19 『Back On My B.S.』Busta Rhymes
  • 5/15 『Relapse』Eminem
  • 6/9 『The Ecstatic』Mos Def
  • 6/28 『Loso's Way』Fabolous
  • 6/30 『Ruthless』Ace Hood
  • 6/30 『If Tomorrow Comes...』Maino
  • 9/8 『Only Built 4 Quban Linx 2』Raekwon
  • 9/8 『The Blueprint 3』Jay-Z
  • 9/29 『The G-Files』Warren G
  • 9/29 『Ghostdini: The Wizard Of Poetry In Emerald City』Ghostface Killah
  • 10/6 『Street Hop』Royce Da 5'9"
  • 10/6 『Jealous Ones Still Envy 2』Fat Joe
  • 11/10 『Attention Deficit』Wale
  • 11/17 『The Seventh Seal』Rakim
  • 11/17 『Before I Self Destruct』50 Cent
  • 12/1 『Cocky & Confident』Juvenile
  • 12/8 『The State Vs. Radric Davis』Gucci Mane
  • 12/8 『Til The Casket Drops』Clipse
  • 12/8 『Too Hood 2 Be Hollywood』B.G.
  • 12/8 『Malice N Wonderland』Snoop Dogg

以上の26枚によるランキングをカウントダウン形式で発表していきます。よろしくお願いします。


あと、一応聴いたんですけどランク外にしたアルバムについて。
Capone-N-Noreaga『Channel 10』はイマイチでしたね。もともとCNNにあまり思い入れがないのもあるんだけど、それを差し引いても微妙。Premo先生による"Grand Royal"は当然"Invincible"を超えないし、南部系プロダクションとの相性もあんまり。MainoとUncle Murdaの参加も話題性止まりで内容は凡庸。あれかなぁ、Noreagaにエキセントリックさが無くなったのか。
Havoc『Hidden Files』は未発表曲集でしょうね。じゃなきゃあのクオリティの低さは説明がつかんし。Noydとの曲"This Is Where It's At"は良かった気がする。
Method Man & Redman『Blackout! 2』はまあまあ良かったよ。ただオレがイマイチWu-Tang世代じゃないこともあってか、すぐに飽きてしまった。何となくMethが地味だった感もある。
D-Block『No Security』も微妙。
Willy Northpole『Tha Connect』も、そんなに。
Charles Hamilton『This Perfect Life』、今ひとつ来なかった。キャッチーさが足りなかった。
Slaughterhouseのアルバムはまあまあ良かった思います。若干オナッてる感はありますが、あーゆー人たちなので仕方なしか。Joellが心なしか物足りなかった気も。
Beanie Sigel『The Broad Street Bully』も未発表曲集と推測されるね。えらく簡素なトラックばっかりで残念。ただ、Beanieの男気は好きです。今後どうなるか。
Kid Cudi『Man On The Moon: The End Of Day』は寧ろポップスだったかな。登場の仕方から勝手にLupe Fiascoあたりと似た資質を持ってるヤツだと思ってたんですけど、案外そうでもなかった。メロディは多少物足りないが、ビートはフレッシュだったし、何と言ってもアルバムの完成度高すぎでしょ。5つの章に分けられた構成からカンペキ、曲順とかテーマに乱れなど皆無、ジャケもクールだし、CD本体に描かれた星空の絵まで含めてトータルパッケージはパーフェクトだと思います。『The College Dropout』を思い出しました。曲では"Sky Might Fall"が大好きです。
Drakeのmixtape『So Far Gone』は普通に凄かったよね。いちいちキャッチーでした。Lily Allenもそうだけど、この手の両刀使いの連中は、ラップは微妙に下手だけど、歌は独特の味が出る。Drakeも口ずさみたくなる歌を作ってます。来年の『Thank Me Later』が楽しみです。
Mixtapeで言えば50 Cent『War Angel LP』と『Forever King』、Papoose『21 Gun Salute』と『Military Grind』あたりも聴きました。
『War Angel LP』のクオリティは普通によかったね。"I Line Niggas"とか"Talking In Codes"とかは問題なくバンギンでしたし、"I Gotta Win"のヒロイックな感じとか単純にカッコいいよな。片手間のように見えて実は構成とかもしっかりしてる、充実の一枚でした。
『Forever King』は『Sincerely Yours, Southside』的な内容が7割、バンガー2割、MJトリビュート1割ですかね。普通の出来。
Papooseはだんだん光るものが薄くなってきたような気がする。"The Victory 2007"とか"Gun Of Mines"とかの頃と比べると、勢いとかキレとか迫力が弱まってしまった印象があるんだよな。何か良いきっかけがあるといいんだけど。
あと他にヒップホップっぽいのは、Weezyのロックアルバム『Rebirth』とクルーアルバム『We Are Young Money』か。
『Rebirth』は凡庸。ギターが鳴ってるだけで、捻りが皆無。ステレオタイプなロックよりもさらに単細胞なトラックばっかりでした。展開が無さすぎて、すぐに飽きる。ギリ唯一、"Drop The World"には聴き所がありました。3rd Verseに入る直前にブリッジっぽいのが入るんだけど、そこを歌うEminemの歌が実に味わい深いんだよね。感じとしては"3 AM"のブリッジに近いんだけど、ドラマチックなトラックに呼応して哀愁のメロディを大仰な歌唱で絶妙にこなすMarshallは、やっぱり立派なロックスターです。盲目なファンで申し訳ない。
『We Are Young Money』はよくあるレーベルコンピ。中身としては『Dedication 3』の延長線上にありますが、こんなもんですかね。新しく注目に値する人物は特にいなかったと思う。Nicki Minajは久しぶりにLil' KimとかTrinaの路線のラッパーっぽそうですが、声やテクニックに特徴がない。残りの有象無象はさらにアイデンティティ不足。3年ぐらい前に"Bring It Back"っていうバンガーをスマッシュしたJae Millzも相変わらず突き抜けない。多分これから先もWeezyとDrakeのレーベル、という認識は更新されないんだろうな。ちなみに"Every Girl"は好きです。トラックが良いですよね。