#19 "ドーナツの向こう側" アイドリング!!!

個人的にキュピというシングルには心底がっかりさせられました。奥村愛子さんがペンを握ったと聞いたときには、こりゃホトトギスなみの名曲来るぞと期待したんですよね。とりあえずはガーリーなポップスだろうと。しかも曲用の衣装がなかなかに可愛らしくて、とりあえずは順調に来ていたんです が... 肝心の曲は狙い所が不明な、ややノベルティソングまがいのモノに終わってしまいました。やっぱり神原&時宗はクソなんですけど。
そんな中、カップリングは見どころがあったんですね。
70億分の1。ライブで聴いて、ちょっと見直した。
それよりもこちら、ドーナツの向こう側ですよ。


暢気なメロディ、平和で明るいリリック、締めにキラッと光るピアノ。小品ですが、上品で爽やかな装い。これをぜひ生バンドでやってほしいんですけどね、ほんと神原&時宗はクソだな。
全員バージョンもありますが、やはり各期それぞれのバージョンですね、これが思いのほか見せ場を多く作りました。
記憶に新しい菊地卒コンで披露された2期生バージョン。仲間への素直な思いが告げられ、胸が熱くなる、ライブ屈指のハイライトとなりました。
1期生バージョンは3回披露されたのかな。初披露された名古屋のリリイベも印象深いんですが、インパクト的にはやはりニコはちが一番か。フォンチーのおかげで終盤はまともに成立しませんでしたが、ケラケラ楽しそうに笑うとんるりの嬉しそうな姿を見て、みんな幸せ。
この曲の素晴らしさは、その多幸感ですよ。アイドリング!!!らしい多幸感。どうなっても幸せ。歌が上手く行っても幸せ、多少しくっても幸せ。
3期生バージョンが最たる例です。ドーナツの壁紙とか、ソースとマヨネーズがかかったドーナツとか、まぁ別にどうなっても最高なんだよね。
明日はいい日になりそう感。少なからず勘違いかもしれん。でも何となく明るい未来が待ってそうな気がする。いい感じに幸せで、笑顔になれるような、そんな気がしてきます。



カート・コバーン以降、リアル主義みたいなものが持て囃され、明快なエンターテインメントは小馬鹿にされるっていう、そういうのがありますよね未だに。
このドーナツの向こう側みたいに、特になんか肩肘張ったりせずとも聴けるような、こういう素直なポップスがあってもいいと思うんだ。
かつては理想ではなく現実に根ざした音楽としてニルヴァーナがあった。でも、今の人たちってリアルさを求めすぎていて、それが逆に非現実的なリアルさを求めているように思える。あなたの作っている音楽の中のリアルは、本当にリアルですか?作ったリアルなら、それは現実ではなくて理想になりますよ。
別にいいじゃんね、音楽ぐらいのんびり聴かせてよ。気楽に楽しみたいだけなんだから。


アイドリング!!!には、これからも変わらず、ザ・J-Popを披露していってほしいですね。ガンバレ!!!




奥村愛子さん、ぜひまた↓みたいな名曲を提供してください。お願いします