気を紛らわすために

柴崎岳はルカモドリッチに似てるとか言われてるらしいけど、個人的にはあんまりそう思わないね。
岳の持ち味というのは正確なキックなんだけど、それが活きているのはシュートの場面に多い気がする。MFとしての得点力は素晴らしいものがあり、これは世界でも十分に通用するものがある。
パスもそれなりにいいんだろうけど、実際岳の展開力やスルーパスってそこまで取り立てて素晴らしいものがあるとも思えない。鹿島の戦術ゆえなのか?わからないけど、スルーパスなら当然本山や大迫に及ばないし、展開力で言えば当然満男や野沢には及ばないよな。抜きん出てるわけではない。
むしろプレースキックも含め、クロスにはそれなりに持ち味がある気がする。得意とするのはグラウンダーでファーに合わせるタイプのクロスで、これは鹿島でも度々見られていた。CKはイマイチだが、敵陣深くのFKなんかは割と高精度で期待度が高い気がする。
ドリブルは悪くないが突破力とかには繋がらず、むしろオフザボールのフリーランニングなんかは充実したものがあったりする。
総じて、中盤のゲームメイキングなんかが不足している分、モドリッチ感は薄いかと。得点力に持ち味がある点なんかもモドリッチとはちょっと違うかな。ドリブルの持ち上がりによる展開とかも岳にはあんまりないし。
一応考えて、近いと言えるのはフランクランパードかなぁ。そこそこの展開力に、そこそこの守備。なんといっても点を取る。右足でも左足でも。機を見て飛び出していく感じとかも含めてね。
テネリフェの基本戦術を知らないのでアレですが、岳を活かすのであれば4-3-3のインサイドハーフしかないと思うね。過不足なく岳のクオリティを発揮させられるのは、これしかない。
4-2-3-1や4-4-2、3-4-3などの2センターは無理がある。ごまかしがきかない。守備力やフィジカル、献身さがめっちゃ足りない。
むしろ4-2-3-1であれば、鹿島時代に何回か起用された中盤サイドに可能性がありそうだ。昨シーズン中盤は右で、終盤は左で起用されていたが、内容では右の方が個人的には好印象だね。アーリー気味のクロス、あるいはオフザボールの抜け出しからのグラウンダーの速いクロス、ワンツーなどのカットインから左足でミドルも悪くないし、こうして列挙していくと面白そうだ。つまりはベッカムスタイルもあり得るっていうことか。
いやぁでもベッカムは圧倒的にチームプレイヤーだったからね。あの見た目でありながら誰よりも献身的で自己犠牲を厭わなかったし、泥臭く勝負にこだわっていたから。そこが最高にかっこいいんだよなベッカムは。岳も必要とされればそう言った側面を出してくれるのかもしれないが、未知数。
なんとなく4-4-2だとサイドでのスピードとスタミナ不足が目立ちそう。ベッカムはテクニカルなプレイヤーという印象を持たれがちだが、実際はフィジカルの面でもかなり高い能力を持っていた。4-2-3-1のサイドであればチーム戦術でもって攻守の足りない部分をカバーできそうだけど、4-4-2のサイドって割と個人能力依存なイメージだから無理そう。
むしろ意表をついて3トップの右とか可能性もあるかもしれない。成功イメージとしてはパルマ時代の中田英寿とか、代表と京都終盤の朴智星とかですかね。3トップの一角にMFを置くことにより攻守のバランスと安定性を保ちながら、攻撃の起点やアクセントを作るという狙い。しかしながら何度も言ってる通り、岳はスタミナがないからな。バランサーとか違うんだよな。
それだったら0トップとか偽9番とかの方があり得るかも。難易度の高い戦術だが、何気に欠点が目立たず、持ち味が活きそう。ただそれが上手くいったとして、それを日本代表に還元するのは無理そうだね...
まぁ大事なのは戦術ではなく、個人の頑張り。結局は1対1だよな。
毎日が貴重な経験となるはず。ケガには気をつけて、頑張ってよ。


ちなみに小笠原満男を例えるならば、まちがいなくファンセバスチャンヴェロンになると思います。アルゼンチンのベロンさん。低い位置からのゲームメイク、特に長めのボールの配給なんかは非常に似てますよね。フィジカルが強くて守備力をガッツで補っていく感じとか、年齢を重ねてポジションを一つ落とすところなんかも一緒だし、キャプテンシーとか背中で引っ張る姿なんかも同じ。
満男もラツィオとかインテルとかエストゥディアンテスなら活躍できたかもしれんよなぁ。残念。



最後に本田圭佑のことを書きたいと思います。
まぁ現状、ミランというチームにおいて、本田さんにとってポジティブな出来事が起こる可能性はゼロに近い。
変化が起こるとすれば、モンテッラが解任された時である。新年しばらく低調なミランには起こりうる展開だが、さすがにここ何代にもわたって途中解任続きとか許されたものではない。セードルフピッポはレジェンドとはいえ新米だった。シニサは気の毒だったが、モンテッラほどの実績はなかったし。過去の実績と未来への期待も込めて、モンテッラはそう簡単に切られることはないかと。
だいたい、本田さんが現監督の解任を望むとは思えない。チームの不幸を願うとか最悪じゃん。
フリートランスファーの方が選択肢が多いから、半年待つということなのか。
やっぱり冬の移籍って難しいんだよな。やっぱり転校するなら一学期がいいよ。三学期にいきなりクラスに入るのはリスキーでしかない。
渡米か、あるいはオランダとかいいと思うんだけどな。
日本人に一番合うのはブンデスリーガなんだけど、二番目はエールディビジだと思うから。
Jリーガーもチャンスがあればオランダ行ってくれ。
ドイツは日独伊の同盟の仲だし、オランダは江戸時代の唯一の貿易関係国なわけだから、日本の歴史で考えても相性のいい国なんだよ。
...とかまぁウダウダ述べてきましたが、本田さんには感謝してもしきれないだけの幸せをいただきましたから、最後まであなたを信じるだけです。あなたの決断を尊重するし、ずっと応援していくから。
頑張って。