上田綺世

心配してないわけないから、とりあえずホッとした。
慌てることなく、ここから積み上げていけばいい。


今日も安定して決定機をフイにしまくってた綺世ですけど。
まぁ贔屓目に擁護すると、上田綺世だからこそ決定機まで辿り着いてるんだっていうのもあるのよ。実際、動き出しの質と量がある。瞬間的に急所を見つけてそこを突けるだけの本能もある。
綺世だからチャンスになって、綺世だから外すっていう。
あんまり頻繁に1対1を外されると辛いですが、フォワードにとって過程など心底どうでもいいのよ。フォワードはもう数字だけでいい。
今シーズン初勝利へと導く2ゴール。サンキュー綺世。
プロ初ゴールもマリノス戦。僕が初めてカシマスタジアムで観戦した試合で決めたから、めっちゃ覚えてるよ。マリノスキラーということで、大一番に利いてくるはず。
変わらず期待してます。


挫折は過程、最後に成功すれば、挫折は過程に変わる。 だから成功するまで諦めないだけ


アントラーズの歴史的に考えれば、現代サッカー2大戦術のうちのストーミングはハマると思うのよ。特にオリベイラ政権時のサッカーはまさにそうでした。今思えば時代の先取りですよめっちゃ。
互角の相手にはストーミング。格下相手には個々の鋭い閃きと強烈な個人能力でもって力づくでゴールを奪うっていうブラジルスタイル。これで勝利を積み重ねてきた。
しかしストーミングは伝統芸だからいつでもできるけど、ブラジルスタイルはムラがある。個人の能力に完全に依存しているからね。
鹿島が最後にリーグタイトルを獲得したのが2016年。まだ小笠原満男がいて、渡欧する前の柴崎岳昌子源植田直通や鈴木優磨もいて、移籍前の金崎夢生西大伍もいた。思い出補正もありつつ、やはり今振り返ってみても納得の優勝でしょ。このメンツなら勝てる。このメンツの個人能力は確かだ。
それ以降、個人能力の高い選手を失っていくに連れて格下相手の取りこぼしが増えていく。
2018年には悲願のアジアタイトルを手に入れるけど、これは相手が全て格上だったからだろう。ギリギリまだ戦えるレベルの選手が揃っていて、ストーミングもできていた。
あれから2年が経ち、完全に過渡期に入っているアントラーズ。絶対的な選手などいない。リーグを代表する選手もいない。スタメンのレベルは決して低くはないが、規律もないし、個もない。
鹿島在籍歴が短い選手ばかりなのも不味い。伝統が染み付いていない選手が鹿島の選手としてピッチに立つのは無理がある。果たして今のスタメン組で「献身・誠実・尊重」を心で理解している選手はどれくらいいるのだろうか。
2020年、ストーミングもなければ個人技もない、極めて無秩序で凡庸な鹿島アントラースが現実としてそこにある。
まぁ、スピリットは時間をかければいいのかもしれないけど、個を伸ばすにも限度がある。
そうなってくると、理論で攻撃するしかない。
現代サッカー2大戦術のもう片方、ポジショナルプレーの出番。
ザーゴ監督の招聘は鹿島にポジショナルプレーを持ち込んでもらうっていうビジョンなんだけど。
どうだろうなぁ... まず選手構成が4-4-2ベースな時点でポジショナルプレーとか難しいんじゃないかっていうのがあって。
どうしても4-3-3じゃないと難しいと思うんだ。4-4-2じゃあ5レーンにならないし。
時間かかりそう。10冠の時の苦しみを思い出すね。国内20冠は当分先になるだろう。
現実問題として、まずは残留を目指して戦うしかない。必死に戦って、その日々の中で積み重ねて、足りない個を戦術で埋めていくしかないだろうね。